イラクの上下水道改善に向けた新たな取り組み
当社は、JICA(国際協力機構)から「イラク国上下水道セクターに係る情報収集・確認調査」業務を受託し、2024年12月17日に正式に業務実施契約を締結しました。本業務は、イラクにおける上下水道の状況を改善するための重要な第一歩となるでしょう。
業務の背景
イラク共和国は、長年にわたる戦争や紛争によって上下水道のインフラが severely damagedされています。特に上水道の老朽化が進み、水質や供給の低下が深刻な問題となっています。その結果、住民の生活の質も著しく悪化し、特に南部地域では水や電力を求める抗議デモが頻発しています。これは、安定した水供給が急務であることを物語っています。
下水道に関しても同様の状況で、1980年代には多くの施設が整備されていましたが、その後の継続的な戦争により、適切な維持管理が行われてこなかったため、機能は著しく低下しました。このため、未処理の汚水による環境汚染や衛生問題が深刻化しており、地域住民の健康に悪影響を及ぼしています。したがって、上下水道の整備が喫緊の課題となっているのです。
受注業務の概要
この受注業務は以下のように定義されています。
1.業務名称
「イラク国上下水道セクターに係る情報収集・確認調査【有償勘定技術支援】」
2.業務実施地
イラク国全域で行われます。
3.履行期間
2024年12月17日から2025年10月31日まで、約10ヶ月間にわたって実施されます。
4.契約金額
本業務の総額は1.3億円(税込)です。
5.業務の目的
この業務の目的は、イラクにおける上下水道の現状を分析し、国や県、市の各レベルで直面している課題を特定し、それに基づいてJICAとしての協力方針を策定するための基礎情報を収集することです。
6.業務内容
主な調査項目は以下の通りです。
- - 上水道及び下水道の計画の必要性と背景の確認
- - 新規事業候補地域の選定と、その地域での上下水道整備計画の改善策を提案
- - 上水道と下水道セクターにおける新規円借款事業や技術協力案件の形成に向けた方針と具体策の提案
- - 自然条件や水質、環境への配慮を含む調査を行うための現地再委託契約による調査
この業務を通じてイラクの上下水道施設が改善され、地域住民が求める安定した水供給が実現することを期待しています。水道施設の整備は、単なるインフラの整備にとどまらず、イラクに住む人々の生活の質の向上や健康の確保に繋がります。
今後も、日本が持つ先進的な技術とノウハウを活かし、イラクの上下水道改善に向けて真摯に取り組んでいく所存です。