ウクライナ出身の難民が日本企業に就職決定!WELgeeの支援が実を結ぶ
東京都渋谷区に本拠を置くNPO法人WELgeeは、日本での就労に向けて伴走したウクライナ出身の難民人材が、株式会社中島董商店に採用されたことを発表しました。この取り組みは、多様なバックグラウンドを持つ人材の受け入れを進める企業としての中島董商店の姿勢とも深くに関わっています。
株式会社中島董商店の活動
中島董商店は、食料品販売を中心に、国内外に事業を展開する食品関連の企業です。キユーピーやアヲハタのブランドの創業会社として知られ、食品事業だけでなく、ワイン事業やホスピタリティー事業、アセット事業と多角的に展開しています。この企業が、なぜ難民の採用に至ったのか、背景を探っていきましょう。
Iさんの挑戦
今回採用されたのは、ロシアによるウクライナ侵攻により日本に避難してきたIさんです。彼は、公益財団法人パスウェイズ・ジャパンの支援を受けて大学に通い、アルバイトをしながら経営学や日本語を学び続けました。この過程で、WELgeeが彼の就職活動のサポートを行い、履歴書の作成や面接の対策、労働市場の理解等を助けてきました。
Iさんは2025年4月より中島董商店でお試し雇用を開始し、様々な部署での現場経験を経て、最終的に総合職として2025年7月からの入社が決定しました。彼の熱心な姿勢や周囲への気配り、明るい人間性が評価され、将来的に大きな活躍が期待されています。
中島董商店とWELgeeのコラボレーション
中島董商店の肥沼浩庸部長と末吉由香課長は、WELgeeとの出会いを通じて、難民支援の重要性を再認識しました。彼らは「できるか・できないか」という視点ではなく、「どうすれば受け入れられるか」を重視し、Iさんの能力や意欲に感銘を受けました。特に、Iさんが弓道を学んでいたことでの日本文化への理解や、誠実な姿勢が印象深かったとのことです。
WELgeeの役割
WELgeeのキャリアコーディネーターである寺阪ゆう子は、この取り組みが社会課題の解決にも寄与していると強調します。WELgeeは、難民が自己実現できるよう、企業との連携を深め、未来志向の出会いを広げる努力を続けています。難民の若者が社会で自立できるチャンスを得ることは、困難な状況にある彼らにとって大きな励ましです。
今後の展望
ロシアによる侵攻から3年以上が経つ中で、ウクライナの若者たちは日本社会での地位を確立するために挑戦しています。Iさんのような成功事例は、同じ境遇にある多くの若者に勇気を与えることでしょう。
WELgeeと中島董商店の連携は、企業が多様性を持つ人材を受け入れることで、豊かな社会を共に築いていくことの大切さを示しています。
今後もWELgeeは、未来に向かって挑戦し続ける若者たちと、受け入れる体制を整える企業との出会いを推進していく意向です。彼らの成功が、より多くの難民が社会で活躍するきっかけになることを期待しています。