ネクセラファーマが台湾でHolling社と提携しダリドレキサントを導入
ネクセラファーマとHolling社の新たな提携
背景
近年、台湾では不眠症に悩む人々が増加しています。台湾の国家衛生研究院によると、2021年時点で成人の約12~20%に相当する400~500万人が睡眠障害を抱えているとされています。この状況を受け、ネクセラファーマ株式会社が台湾のHolling Bio-Pharma Corp.と新たな提携を結びました。これは、ダリドレキサントという経口不眠症治療薬のライセンス供与、製剤供給、および販売に関する契約です。
ダリドレキサントとは
ダリドレキサントは、デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)であり、オレキシン受容体への結合を選択的に阻害します。この作用により、睡眠状態への移行を促進し、過剰な覚醒状態を抑制することが期待されています。日本国内では2024年12月に、クービビックというブランド名で販売が開始される予定です。
提携の内容
本提携により、ネクセラファーマはダリドレキサントの製剤をHolling社に供給し、Holling社はその後の承認申請や流通、販売を担当します。Holling社は、2025年半ばに台湾食品薬物管理署に新化学物質製品として登録申請を行い、承認が得られれば2026年中に市場に投入する計画です。
経済的な見通し
ネクセラファーマは、この提携において一時金を得るとともに、Holling社による承認や販売に応じたマイルストン、ロイヤリティ収入、製品供給に基づく収益を得る権利があります。これは台湾における新たなビジネスチャンスとなるでしょう。
ネクセラファーマの展望
ネクセラファーマの代表取締役社長、杉田真氏は、Holling社との提携によって、不眠症で苦しむ台湾の患者に対し最高の治療薬を提供できることを期待しています。Holling社は台湾の大手流通販売会社であり、その豊富な経験が提携の大きな強みとなるでしょう。
不眠症治療の意義
扱うダリドレキサントは、不眠症患者に対する新たな選択肢を提供し、日常生活の質を改善する可能性を秘めています。不眠症は、日中の機能に深刻な影響を与えるため、適切な治療とサポートが求められています。
結論
台湾での新規提携によるダリドレキサントの導入は、地域における医療アクセスの拡大を目指しています。この提携は、さらなる革新的な医薬品を地域にもたらすための戦略の一環であり、専門的な医療ニーズに応える重要なステップです。
会社情報
- 会社名
-
ネクセラファーマ株式会社
- 住所
- 東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト7F
- 電話番号
-
03-5962-5718