子どもたちに目の大切さを伝える一冊
株式会社偕成社が、2025年4月23日(水)に新たに発売する絵本『さあ、めがねをかけよう!』が注目を集めています。この絵本は、視力に問題を抱えた小学生がどのようにめがねと向き合うかを描いており、特に視力について学び始める子どもたちにふさわしい内容です。
絵本の内容と特徴
本書では、近視のジョーと遠視のキティという2人の小学生の冒険を通じて、目とめがねにまつわるさまざまな知識を紹介しています。ストーリーは、ジョーとキティがそれぞれの視力について悩みながらも、目の仕組みやめがねの役割、選び方などを学ぶ様子を描いています。
- - 目の仕組み:近視や遠視、乱視など、目の基本的な知識を子どもにも理解しやすく説明。
- - 眼科の検査:眼科で行われる検査についての説明で、子どもたちに安心感を与えます。
- - めがねの仕組み:めがねがどのように視力を助けてくれるのか、その背後にある科学についても触れています。
また、歴史的な視点から、めがねがなかった過去の人々や有名なめがねユーザーのエピソードも盛り込まれており、読み応えがあります。さらに、未来のめがねについての興味深い展望や、めがねをかけることのあるあるエピソードも収められており、子どもたちがめがねを身近に感じられるような工夫がされています。
目を大切に育む
この絵本の最後には「めがねをかけるって、いかしてる!」というポジティブなメッセージが掲載されています。これにより、子どもたちがめがねに対するネガティブな印象を払拭し、自分の好きなデザインのめがねを楽しむことができるよう奨励されています。これは特に、「めがねはダサい」などの偏見を持つ子どもたちにとって、心強いメッセージとなることでしょう。
視力問題へ理解を深める
最近の調査によれば、子どもたちの視力に関する問題は深刻です。
「こどもの目の白書2024」によると、小学生の1/5がめがねやコンタクトレンズを使用しているとのこと。また、視力が1.0未満の子どもが3人に1人以上いるという現状が報告されています。こうした背景から、視力に悩む子どもたちが増えていることを受け、保護者も不安を感じていることが多いのです。
本書の監修を務めた眼科専門医、中山百合先生は、目の健康を守るために必要な知識を持たせることが重要であると強調しています。この絵本を親子で一緒に読むことで、子どもにとってのめがねの必要性を理解しやすくすることができるでしょう。特に新学期の健康診断などが行われるこの時期に本書を読むことは、子どもたちの視力を守るための第一歩となるはずです。
著者とイラストレーター
本書の著者は、チェコ生まれのヘレナ・ハラシュトヴァ。彼女は多くの子ども向けの本を手がけ、その豊かな経験が本書にも色濃く現れています。また、イラストを担当したアナ・コーベンは、子ども向けのイラストに特化しており、わかりやすく親しみやすいタッチでページを彩っています。翻訳者の越智典子は、さまざまなジャンルの本を翻訳し、確かな技術でストーリーを日本語に再現しています。
このように、『さあ、めがねをかけよう!』は、子どもたちの視力やめがねに対する理解を深め、親子のコミュニケーションを促す素晴らしい絵本です。今年の新作として、ぜひ手に取ってみてください。