MiRESSO、2.5億円調達
2024-03-27 10:00:03
青森発!核融合実現のカギ握る新技術で2.5億円調達!~株式会社MiRESSOの挑戦~
青森発!核融合実現のカギを握る新技術で2.5億円調達!~株式会社MiRESSOの挑戦~
青森県三沢市に拠点を置くスタートアップ企業、株式会社MiRESSOが、この度2.5億円の資金調達に成功しました。リード投資家のジェネシア・ベンチャーズをはじめ、JGC MIRAI Innovation Fund、三井住友海上キャピタル株式会社の3社から出資を受けました。
MiRESSOは、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)認定の核融合スタートアップ企業です。同社が開発した革新的な低温精製技術は、核融合炉の燃料であるトリチウム生産に不可欠なベリリウムの安定供給という、長年の課題解決に繋がるものとして注目を集めています。
ベリリウム供給の課題とMiRESSOの技術
核融合発電は、クリーンエネルギーとして大きな期待が寄せられていますが、その実現には課題も存在します。特に、トリチウムの自己生産に必要となるベリリウムは、高価で供給量が不足していることが大きなボトルネックとなっています。
従来のベリリウム精製方法は、2000℃もの高温処理が必要でしたが、MiRESSOは化学処理とマイクロ波加熱を組み合わせることで、300℃という低温での精製を可能にする技術を開発。特許出願済みで、大幅なコスト削減と省エネルギー化を実現しました。この技術革新によって、ベリリウムの安定供給への道が開かれ、核融合発電の実現が大きく前進する可能性を秘めています。
資金調達の目的と今後の展望
今回の資金調達により、MiRESSOは大きく3つの目標を掲げています。1つ目は、2027年を目標に掲げるベリリウム生産能力1トン/年規模のパイロットプラント建設・実証の加速です。文部科学省による20億円のSBIR Phase 3補助金採択も追い風となり、実用化に向けた取り組みが加速していく見込みです。
2つ目は、チーム強化です。CXOや事業開発、プラントエンジニア、研究・技術開発など、様々な分野の優秀な人材を採用し、組織体制を強化することで、今後の事業拡大を支えます。
そして3つ目は、技術プラットフォーム事業の開始です。MiRESSOの低温精製技術は、ベリリウムだけでなく、他のレアメタルやレアアースなどにも応用可能であることから、幅広い分野への展開を目指します。顧客のニーズに合わせた研究開発、プロセス提案、装置導入、技術ライセンス提供など、総合的なソリューションを提供することで、更なる成長を目指します。
投資家からの期待
今回の投資を決定した各社からは、MiRESSOの技術革新と将来性への高い期待が寄せられています。ジェネシア・ベンチャーズは、核融合社会実装への貢献と、比較的早期の事業化の可能性に着目。日揮株式会社は、同社のエンジニアリング技術とのシナジー効果に期待を示しています。また、グローバル・ブレイン株式会社は、MiRESSOの独自の技術と、脱炭素社会への貢献に大きな可能性を感じています。三井住友海上キャピタル株式会社は、サステナブルな社会構築に不可欠な技術として、積極的に支援していく姿勢を示しています。
まとめ
MiRESSOの挑戦は、日本のエネルギー問題解決、ひいては世界の持続可能な社会の実現に大きく貢献する可能性を秘めています。今後の動向から目が離せません。青森県三沢市から世界を変えるイノベーションが発信されるかもしれません。
会社情報
- 会社名
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株式会社MiRESSO
- 住所
- 青森県三沢市大字三沢字下久保59-383
- 電話番号
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