南スーダン食糧危機と略奪
2014-01-15 13:30:02

南スーダン紛争:国連WFP、食糧支援物資の略奪を非難 18万人の食糧が奪われる事態に

南スーダン紛争:国連WFP、食糧支援物資の略奪を非難



南スーダンで続く内戦により、国連世界食糧計画(WFP)による食糧支援活動が大きな困難に直面している。WFPは、支援物資の略奪が相次いでいることを強く非難し、緊急の支援を訴えている。

WFP東・中部アフリカ地域局長のバレリー・グアリニエリ氏は、ジュバでの声明の中で、紛争開始以来、10万人以上に食糧支援を行ってきたと報告。しかし、物資輸送の困難に加え、複数の事務所や倉庫からの食糧や備品の略奪被害が深刻化していることを明らかにした。特に先週木曜日にベンティウで発生した大規模な略奪事件は、支援活動に大きな打撃を与えた。

今回の紛争で、少なくとも20万人が避難を余儀なくされ、本来であれば収穫期を迎えるはずだった多くの地域で食糧事情が悪化。政治交渉が成功しても、食糧問題への影響は長期化すると懸念されている。紛争以前から食糧難を抱えていた南スーダンでは、政情不安により地方市場への商業的供給も滞っている。

戦闘の継続により、人道支援機関による物資輸送は困難を極める。WFPは全国100箇所に食糧を事前備蓄しているものの、それらも略奪の危険にさらされている。WFPの推定では、支援食糧の10%、18万人が1ヶ月分にあたる食糧が略奪されたという。

WFPスーダン副事務所長のエディー・ロウ氏は、すべての勢力に対し、市民と人道支援物資の保護を強く求めた。特に、女性や子どもたちへの緊急支援物資が略奪されることは、彼らの生存を脅かす深刻な事態だと訴えている。

南スーダンの国土の6割は雨季になると道路が通行不能になる。通常、WFPは雨季前の4月または5月に遠隔地の備蓄を行うが、紛争の影響で作業は難航、不可能になっている地域もある。空輸による支援が必要となる可能性も高まっている。

WFPは、南スーダン国内避難民だけでなく、ウガンダ、エチオピア、ケニアなど周辺国に逃れた難民も支援している。しかし、グアリニエリ氏は、周辺国への難民支援事業がすでに深刻な資金不足に陥っており、新たな難民流入によって状況はさらに悪化すると警鐘を鳴らしている。

南スーダンの人道危機は、食糧不足という深刻な問題に直面しており、紛争の終結と支援物資の保護、そして国際社会からの継続的な支援が強く求められている。

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特定非営利活動法人 国際連合世界食糧計画WFP協会
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神奈川県横浜市西区 みなとみらい1-1-1パシフィコ横浜6F
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