成人式参加率低下の裏にある新世代の価値観とは
2026年に成人を迎える若者たちを対象にした調査によると、成人式への参加意向に明らかな変化が見られます。従来の「出席が当然」という考え方が過去のものになりつつあります。その背景には何があるのでしょうか。調査結果をもとに、新しい成人式の姿を紐解いていきます。
調査概要と参加意向
最近、振袖レンタルやフォトサービスを提供する企業が行った調査によると、成人式に「出席する予定」と答えたのは62.3%です。一方で、出席しないという層は24.8%に達し、12.9%はまだ決めていないという結果でした。この数字は、一見少数派のように思えますが、今後のトレンドを示す重要な指標と言えるでしょう。
不参加を選ぶ理由
この調査で特に注目すべきは、出席しない理由が幅広い点です。具体的には、
- - 地元に住んでいない・帰省が大変(48.6%)
- - 会いたい人が特にいない(31.4%)
- - 費用を他のことに使いたい(29.7%)
- - 朝が早く準備が大変(22.5%)
- - 人間関係に不安がある(18.9%)
これらの理由から、多くの新成人が成人式の参加をためらっていることが分かります。心理的な側面とともに、物理的な負担がその理由となっていることがうかがえます。
記念写真への欲求
しかし、一方で興味深い結果も得られました。成人式に参加しない予定の層の78.2%が「振袖を着て撮影はしたい」と回答しています。これは、成人式そのものを否定しているのではなく、むしろ「参加証明」よりも、家族との記念となる充実した体験や思い出作りを求めていることを示しています。
成人式の目的の変化
また、成人式で重視される要素にも変化が見られました。「友達に会う」から「家族に晴れ姿を見せる」へという流れが強まっており、実際の調査でも
- - 家族に晴れ姿を見せる(54.1%)
- - 記念写真を残す(52.8%)
- - 同級生との再会(38.5%)
という結果が得られています。このように、成人式の意味合いが仲間内のイベントから、家族への感謝を伝える機会へと広がっています。
業界の動きと今後の展望
振袖店やスタジオでは、式典当日ではなく別日に撮影するプランや、家族同伴のロケーション撮影が増加しています。これにより、「出席しない=何もしない」ではなく、より自主的な成人記念への移行が進んでいると言えるでしょう。
専門家の意見によると、成人式は「自治体の式典に参加すること」が中心だった時代から、ライフスタイルや人間関係の変化によって再定義されています。今後は、参加する成人式、撮影する成人式、家族で祝う成人式など、多様なスタイルがますます一般化していくことが予想されます。
結論
この調査結果は、成人式に参加しない新成人たちの意見から、新しい価値観のトレンドを示しています。それは、家族や個人の満足度を重視する文化の形成であり、今後の成人式の在り方に新たな可能性を示唆しています。親しい人々との時間や記念写真が、新成人たちにとって最も大切な要素であることを物語っています。