最新オープンMRI「S-scan OPEN」が生み出す新たな医療のカタチ
現在、MRI検査に冷や汗をかく患者たちへ朗報です。医療機器輸入商社の株式会社メディアークが、2024年12月20日より、イタリアのMRIメーカーEsaote(エサオテ)の最新オープンMRI「S-scan OPEN」を日本国内で販売開始しました。この装置は特に閉所恐怖症の方々を念頭に置いたデザインが魅力です。
閉所恐怖症に配慮したMRI装置
従来のMRI検査は、その構造上、狭いトンネルに入らなければならず、多くの患者が閉所恐怖症に悩まされています。特に超電導MRIは、高画質を実現する一方で、トンネルが狭く、検査を受けるのが難しいのです。患者が不安に襲われて検査を完了できないケースも多く、そのため近年、MRI装置の設計に見直しが求められていました。
S-scan OPENの特徴
新たに登場したS-scan OPENは、整形外科クリニック専用に設計されたオープンMRIです。その最大の特長は、トンネルを持たず、検査中に周囲が見渡せるという開放感です。特に、腰椎の検査を行う際、患者は機器から顔を出すことができ、この安心感が心の負担を軽減します。これにより、閉所恐怖症の患者も簡単に検査を受けやすくなりました。
高性能とエコを両立
また、S-scan OPENは最小限のスペースで設置可能であり、設置面積はわずか12㎡から。これは、整形外科クリニックにとって大きな利点となるでしょう。さらに、最軽量の6.3トンを実現しており、省エネルギー型での運用を可能にしています。これにより、SDGsへの貢献も期待されています。
AI技術との連携
Esaoteは、MRI技術の進化にも取り組んでおり、AIとのコラボレーションを強化しています。「高解像度」と「ハイスピード」をキーワードに、そのテクノロジーはますます進化していきます。また、検査中に撮像部位を動かす「True Motion」機能の強化も行われています。この機能は、世界中の医師から高い評価を受けており、臨床現場でも効率的な検査が可能になります。
Esaoteとメディアークの連携
Esaoteは1982年に設立され、イタリアのジェノバに本社を構える企業です。この会社は、筋骨格MRIの研究開発を25年以上行い、機能性と経済性を兼ね備えたMRI装置を製造・販売しています。メディアークは、2015年に設立され、整形外科領域に特化した医療機器の輸入販売を行っています。彼らは日本国内でのEsaote製MRIの普及を目指しており、全国に支店を構えています。
近年、オープンMRI技術が進化し、医療現場での活用が期待されています。閉所恐怖症の方々が安心して検査を受けられる未来を、S-scan OPENが実現します。医療の現場は、そんな新しい一歩を踏み出しています。