アイシンの新機能が道路維持管理に革新をもたらす
株式会社アイシンは、愛知県刈谷市に本社を置き、4月1日に道路維持管理支援サービス「みちログ」に新たな3つの機能を追加することを発表しました。この新機能は、道路の異常や交通事故リスクの低減、さらに運転支援技術の向上に寄与することを目的としています。従来のシステムにおける課題を解決し、より安全で快適な社会の実現を目指しています。
1. 区画線のかすれ検知機能
新機能の一つ目は、区画線のかすれ度を検知する機能です。この機能では、「みちログ」を搭載した車両が走行中に自動的に道路の白線を分析し、かすれ具合を算出します。その結果が地図上に色分けされた形で表示されるため、補修が必要な箇所を迅速に特定することができます。これは、特に通学路や夜間運転時のドライバーの視認性確保に重要です。また、運転支援技術であるレーンキープ機能の正常な動作にも必要不可欠であり、運転の安全性向上に寄与するものです。
2. 特定地点撮影機能
二つ目の特徴は、特定の地点を登録し、走行中に自動撮影する機能です。この機能によって、老朽化が進んだ地下埋設管や道路のひずみがある地点を容易に点検することが可能になります。自治体はこれを活用して、道路陥没などの事故防止のための早期発見が行えるようになります。また、看板の管理やゴミステーションの利用状況確認、さらには独居高齢者の見守りにも役立つなど、幅広い分野での活用が期待されています。
3. LINEを活用した通報機能
新機能の三つ目は、市民が道路異常をLINEを通じて通報できる機能です。これにより、異常の種類や位置情報、詳細情報を簡単に登録することができ、管理者はその情報をアプリ上で一元管理できます。市民が24時間いつでも通報できるようになることで、自治体の受電業務が効率化され、迅速な対応が実現します。
車載器の耐久性と安全性
アイシンは、これらの新機能に加え、車載器開発において高い耐久性と安全性を実現しました。これにより、商用車へも常時搭載が可能になり、従来の公共車両だけでなく、タクシーなどでも「みちログ」が利用できるようになりました。このことで、自治体の道路維持管理業務はさらに効率化が進むでしょう。
未来に向けた技術開発
アイシンは、これからも技術開発を進め、“移動”に感動を、未来に笑顔をという経営理念のもと、社会に貢献する企業として進化し続けることを誓っています。「みちログ」は、AIを活用し、道路の異常を検知し、補修計画を立てるトータルソリューションとして、今後もその役割を果たしていくでしょう。”社会課題への対応”という観点で、今後の展開に期待が寄せられています。