金融安定理事会が証券化に関するG20金融規制改革の影響評価を発表 - 金融安定への貢献度と経済への影響を検証
金融安定理事会(FSB)は、2023年7月2日に、証券化に関するG20金融規制改革の影響評価に関する市中協議文書を公表しました。
この文書は、グローバル金融危機以降に実施されたG20金融規制改革が、金融安定の目的達成にどの程度貢献したのか、経済への資金供給にどのような影響を与えたのかを評価した結果を示しています。
FSBは、今回の評価結果に基づき、金融規制の有効性や改善点について広く意見を募集しています。意見募集は2023年9月2日まで、FSB事務局指定のオンラインフォームにて英文で受け付けられます。
今回の市中協議文書は、金融安定を維持するための規制改革が経済にどのような影響を与えているのか、その実態を分析する上で貴重な資料となるでしょう。今後、FSBは今回の意見募集の結果を踏まえ、証券化に関する規制のあり方について検討していくとみられています。
G20金融規制改革とは?
G20金融規制改革は、2008年のリーマンショックを教訓に、グローバルな金融システムの安定化を目的として、20国・地域(G20)によって実施された金融規制の改革です。この改革では、銀行の自己資本規制の強化、金融機関の監督体制の強化、金融市場の透明性向上などが盛り込まれています。
証券化とは?
証券化とは、住宅ローンや企業債などの債権を証券化し、投資家に販売する仕組みのことです。証券化によって、資金調達を効率的に行うことができます。
FSBとは?
金融安定理事会(FSB)は、国際金融システムの安定を維持するために設立された国際的な組織です。FSBは、世界の金融規制当局に対して、国際的な協力や政策提言を行う役割を担っています。