文化的多様性を評価するCultural Diversity Indexの認証結果発表
認定NPO法人Living in Peaceは、2024年6月から10月にかけて実施した「Cultural Diversity Index」の第1回認証の結果を発表しました。この取り組みは、組織における文化的多様性を評価する指標であり、企業や団体が職場環境をどのように整備しているかを確認するものです。
Cultural Diversity Indexとは
Cultural Diversity Index(CDI)は、言語や文化的背景に関係なく、全ての人々が活躍できる職場環境を作るために制定された指標です。この指標は、特に海外からの移住者や難民・避難民を含む、多様な人々が働きやすい環境を育むことを目的としています。
認証の詳細
CDI認証では、39の評価項目に基づき、組織の取り組みを審査します。その結果は5つのランク(プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、グリーン)で示されます。2024年におけるCDI認証の受賞社数は以下の通りです。
- - プラチナ:0社(60点から72点)
- - ゴールド:7社(44点から59点)
- - シルバー:2社(30点から43点)
- - ブロンズ:1社(16点から29点)
- - グリーン:5社
CDI認証を受けた企業
2024年度のCDI認証を受けた企業リストは以下の通りです(五十音順):
- - 株式会社エヌアセットホールディングス
- - 株式会社グローバルトラストネットワークス(GTN)
- - Cor-an Holdings株式会社
- - 株式会社さくらコーポレーション
- - 株式会社東芝
- - パーソルキャリア株式会社
- - PERSOL Global Workforce株式会社
- - パーソルクロステクノロジー株式会社
- - 株式会社 ピープルフォーカス・コンサルティング
- - ピープルポート株式会社
- - 株式会社ファイントゥデイホールディングス
- - 株式会社BonZuttner
- - 株式会社manicreation
- - 株式会社明光キャリアパートナーズ
- - 一般社団法人Robo Co-op
これらの企業は、文化的多様性を包摂する職場環境の構築に努めていることを示しています。
他の企業が参考にすべき好事例
CDI認証の中で特に注目すべき取り組みを「Good Practice」として認定した事例も紹介されました。
- - 株式会社東芝:多様性に関する方針「東芝グループDEIB方針」
- - パーソルキャリア株式会社:サステナビリティに関する取組みを独自に公開
- - 株式会社さくらコーポレーション:多言語化に向けた社内資料の整備
- - パーソルクロステクノロジー株式会社:外国籍社員向けの役立ち情報の提供
これらの取り組みは、他の企業が文化的多様性を進める上での良い手本とされるべきです。
日本社会における文化的多様性の重要性
日本は少子高齢化といった課題を抱え、外国人労働者の受け入れが拡大しています。2023年末時点では、日本に在留する外国人は341万人と過去最多を更新し、企業や団体が移住背景を持つ人の雇用を促進しています。しかし言語や文化の違いによる障壁が存在していることも事実です。
Cultural Diversity Indexは、こうしたDE&I(多様性、公平性、包摂)の課題に取り組むために作られた指標で、多様な人々が価値観を認め合い、共に働くことで、より良い社会を実現することを目指しています。
認定NPO法人Living in Peaceについて
Living in Peaceは、途上国や難民が直面する様々な課題を解決することを目指して活動する認定NPO法人です。特に、難民が日本社会で自立して生活できるよう就労支援などを行うプログラムも提供しています。
今後、Cultural Diversity Indexが日本の職場にどのように広がり、多様性を高めるのか、期待されます。