パーソルテンプスタッフが新設する「人の可能性研究室」の使命とは

パーソルテンプスタッフが挑む新たな人材戦略

2025年4月1日、パーソルテンプスタッフ株式会社が「人の可能性研究室」を設立し、今後の人事・経営戦略において新たなページを開くこととなります。この研究室は、ピープルアナリティクスを駆使し、人的資本の最大化を図ることを目的としています。

変化する労働市場と人的資本の重要性

近年、労働市場は人口減少や人材流動化といったプロセスを経て、急速に変化しています。これにより、企業は人材に求めるニーズを把握し、社員のキャリア形成を支援する体制が必要不可欠となってきました。具体的には、2023年3月期から上場企業が有価証券報告書に人的資本に関する情報を開示することが義務付けられました。また、経済産業省の調査によれば、95％以上の企業が人的資本の重要性を実感しているというデータがあります。

このように、現代の経営においては新しいテクノロジーを積極的に導入し、労働生産性の向上と経営戦略の強化を図ることが要求されています。データ収集やその活用ができる環境が整いつつあるため、企業はデータアナリティクスを通じてイノベーションを生み出し、生産性の向上や次代のリーダーを育てる努力が可能になっています。

「人の可能性研究室」の具体的な役割

「人の可能性研究室」は、従業員の採用、異動配置、育成、評価、定着に関連するデータの分析を行います。ただし、この分析対象は従業員に限定され、派遣スタッフは含まれないとのこと。また、プロファイリングにおいては被分析者の同意が必要とされており、分析の公平性やプライバシーにも配慮されています。

この新部署は、労働生産性指数の科学的分析を通じて、経営者や人事担当者が最適な意思決定を下せるようサポートします。データドリブンの原則に基づいて、効果的な人事や経営の判断を行い、業務の効率化を図ります。

執行役員の古舘真二氏は、新しい取り組みとして、この研究室が人材に関するデータ分析を行うことで、社員の成長や業績向上につながり、企業全体の競争力を向上させることを目指すと述べています。特に、テクノロジーを駆使することで、派遣先企業や派遣スタッフとの関係をより良好に築く努力をしていくとのことです。