ニューノーマルな医療教育の実現
2024年10月15日、GEヘルスケア・ジャパンとNTTコミュニケーションズは、医療従事者向けの超音波画像診断に特化した遠隔トレーニングサービスを開始することを発表しました。本サービスは、特に医師や技術者のスキルを向上させることを目的としており、医療業界の変化に対応するための重要なステップとなります。
超音波診断の重要性
超音波診断は、患者に対する被ばくのリスクがほとんどなく、非侵襲的な検査方法として長年にわたり活用されてきました。しかし、高度なスキルが必要であり、従来のハンズオントレーニングが難しい状況があります。特に、地域によっては熟練した医療従事者が不足する問題が顕在化しており、トレーニングの機会が限定されていることが課題とされていました。
新サービスの特徴
この度の取り組みでは、NTT Comの映像配信サービス「Smart vLive(R)」を基盤にしています。このプラットフォームにより、受講者は最大4つの視点から講師の解説をリアルタイムで視聴し、自身のペースで学習を進めることが可能です。さらに、講師との双方向の音声通信が実現されており、リアルタイムでの質問や疑問を直接クリアにすることができます。
トレーニングの質を向上
受講者は講師の手技を多角的に確認できるため、理解が深まりより実践的なスキルが身につくでしょう。また、講師側から個々の受講者へのフィードバックも可能であり、一方通行ではない双方向性が確保されています。これは、特に新しい技術や方法を習得する上で大きな利点です。
地域に根ざした展開
サービスは、まず北海道からスタートし、その後全国展開を目指します。地域の医療ニーズに即した形で、医師や医療従事者のスキル向上を支援し、持続可能な医療環境の構築に貢献することが期待されます。
GEヘルスケア・ジャパンとNTTコミュニケーションズの役割
GEヘルスケアは、超音波診断装置の保守サービスを通じて遠隔トレーニングを実施します。一方、NTT Comは映像配信プラットフォームを提供し、両社が協力することで新たな医療教育のスタイルを提案します。これにより、医療業界の変革を目指し、超音波診断の普及と高度化を実現していきます。
今後の展望
GEヘルスケアは本サービスをオープンにしていく中で、国際的な超音波機器トレーニングプロジェクトへとつなげていく意向です。今後、日本国内だけでなく、海外市場への展開を視野に入れることで、グローバルな医療技術の向上に貢献することが期待されます。医療従事者や患者にとって、より良い環境の実現に向けて、両社はさらなる取り組みを進めていくことになります。
GEヘルスケアとNTTコミュニケーションズの連携によって、遠隔地でも質の高い医療教育が実現されることで、医療業界の新たな一歩が踏み出されることでしょう。この先どのような進展があるのか、引き続き注目していきたいと思います。