新たな化粧品市場を切り拓く「デメテル」とは
京都に本社を置くキメラボ株式会社は、「肌を創り・健康を創り・未来を創る」というビジョンを掲げ、革新的な製品開発に取り組んできました。この度、同社が開発した電気式小型植物真空低温蒸留装置「DEMETER(デメテル)」の試作機が完成し、新たな化粧品市場の扉を開くことになるかもしれません。
デメテルの特長
デメテルは、植物から高純度な深層水を抽出するための装置です。従来の方法ではボイラーが必要であり、その設置場所が限られていましたが、デメテルは電気式熱源を採用したことで、ボイラー不要となり、持ち運びも可能になりました。この特徴により、農園で即座に収穫した植物を蒸留できるのです。
デメテルを使えば、植物内の細胞成分を壊すことなく、40℃未満の低温で蒸留を行うことができます。これにより、抽出される植物深層水は100%植物由来で、高品質な成分を保持しています。この製品は既にバラやアロエ、カミツレなどのオーガニック農園で導入予定です。
持続可能な農業への道
キメラボは、植物成分の分離や分析を専門とする企業との連携を進めており、植物深層水の新たな成分分析方法を確立中です。これは、未知の成分や新しい機能性成分の発見を促進し、化粧品用の原料として市場に供給する基盤を築くことに繋がります。
今後の計画として、204に本試作機を各農園で運用し、本番機の導入へ向けた実証と検証を重ねた後、2025年1月に正式版をリリースする予定です。この新たな装置が果たす役割は、健康的なオーガニック製品を市場に提供し、持続可能な農業を支えることとなります。
クロスオーバーなビジョン
キメラボのミッションは、環境と社会、健康という観点から、新たな化粧品市場を創出することです。肌に優しい化粧品を開発できる原料の調達から、消費者に対する正確な情報提供を通じて、循環する美容と健康を実現したいと考えています。
植物は化学肥料を使わずにオーガニック栽培されており、その収穫後は徹底的に活用されます。使用する植物の成分は、低温真空抽出法によって最大限に保たれますので、植物本来の栄養分が肌に良い影響を与えることが期待できるのです。
まとめ
キメラボが手掛ける「デメテル」は、農業と化粧品産業が連携する未来を提案します。新しいテクノロジーと環境配慮を両立させることで、化粧品の未来がどのように変わるのか、今後が非常に楽しみです。