アートと女性の未来を考える「WOMEN IN ART」トークイベント開催
2025年9月29日、大阪・関西万博のウーマンズ パビリオンで、カルティエとアートメディア『美術手帖』によるイベント「WAダイアローグ」が開催されました。このイベントでは、さまざまな視点から「アートと女性」というテーマに焦点を当て、現代社会におけるジェンダー平等や環境問題について、大勢のアーティストやキュレーター、アートコレクターが活発な対話を行いました。
SESSION 1:アートを取り巻く環境とその多様性
最初のセッションでは、「ウーマン イン エコシステム」というテーマの下、女性アーティストの環境やその多様性について議論が展開されました。日本の色彩文化を探求し、油彩の表現可能性を広げる流麻二果さん、女性作家の作品を集めるアートコレクターValeria Napoleoneさん、国際的に活躍する写真家・映画監督の蜷川実花さんが登壇し、それぞれの経験や視点を共有しました。モデレーターはMAHO KUBOTA GALLERYの久保田真帆ディレクターが務めました。
セッションを通じて、女性アーティストが直面する課題や、アートが社会における多様性を推進する役割について深い理解が得られました。
SESSION 2:新しいビジョン、新しい世界
続いてのセッションでは「ウーマン マニフェスト」について議論。
アートを通じて社会にポジティブな変化をもたらす可能性を探るこのセッションには、ヴィジュアル&パフォーマンスアーティストのORLANさんや、上海当代芸術博物館のGong Yanディレクター、ガラス作品を手掛ける佐々木類さん、技術とアイデンティティの交差点を探求するスプツニ子!が出席しました。
モデレーターはクリエイティブディレクターの後藤繫雄さんが担当し、アートがどのように新たな視点を提供できるかが熱く語られました。
SESSION 3:環境との対話
最後のセッションでは、サステナビリティや気候変動に関してアートの視点から考えることに焦点が当てられました。AKI INOMATAさんや彫刻家のMona Orenさん、写真家の川内倫子さんがそれぞれの作品と活動を通じて環境問題にアプローチする方法を紹介しました。モデレーターはキュレーターの長谷川祐子さんが担当し、アートを通じた環境保護の可能性を探求しました。
トークセッションの配信
イベントの模様や詳細なレポートは、美術手帖の公式メディアにて10月以降順次公開予定です。ぜひウェブ版やInstagram、YouTubeを通じてチェックしてみてください。
ウーマンズ パビリオンの目的は、未来世代のために持続可能なレガシーを構築し、さまざまなコミュニティから得られるインスピレーションを結集することです。
ここでは多様な人生の物語や人類が抱える課題が語られ、共に願う未来への希望が広がります。
カルティエと万博の注目点
カルティエは独自のスタイルを持つラグジュアリーブランドとして、有名です。万博の開催は、アートの力を通じて未来社会のデザインを提案する重要な機会です。このイベントでの議論は、多くの人々に影響を与え、未来のアートシーンを形作る要素となることでしょう。
さらに、2025年大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」にも大きな意義があります。876万人の来場者が見込まれるこのイベントは、私たちの未来を描く重要な舞台です。
今後も続く「WAダイアローグ」は、社会におけるアートの役割を再評価し、新たな可能性を引き出すキックオフとなります。