福岡県筑後地区に位置する坂田織物が、久留米絣の拠点「Orige」をリニューアルし、「泊.Orige」として新たにスタートします。この新しい施設は、宿泊、創作、体験を融合させた斬新なコンセプトが中心で、2026年のオープンに向けて多くの注目を集めています。
リニューアルにあたって、30日と31日の期間には一般公開が予定されており、多くの来場者がこの特別な体験を楽しむことができます。「泊.Orige」は単なる宿泊施設ではなく、地域の繊維文化をじっくり体感できる場として設計されています。
宿泊者は、久留米絣の部屋着や半纏を着用し、より一層その文化に浸ることができるのです。また、周辺の工房や地域資源を巡るために無料の自転車が用意され、訪れた人々は思いのままに探求することができます。
さらに、このリニューアルで特に注目したいのが、デザイナーやアーティスト向けに新設された滞在型のラボ機能です。すでにニューヨーク、トルコ等で活躍するクリエイターたちがこの地を訪れ、地域独自の素材や技術を活用した作品制作が進められています。この試みは、地域の工芸文化に新たな息吹を吹き込み、創造的な交流をもたらすことを目指しています。
近年、工芸産地では若い担い手不足や生活者との接点が減少しているという課題が浮き彫りになっています。しかし、「泊.Orige」では宿泊を通じて地域文化への理解を深め、新たな関係人口の創出を図っていく計画です。この施設は観光、創作、体験が交わる新たな場所として整備され、地域に新しいビジョンを示すことを目的としています。
オープニングセレモニーでは、地元の子どもたちがハギレを使ったフラッグ制作のワークショップを行う予定です。この活動は生産過程で生まれる端材を利用し、彼らが地域の繊維文化に触れる貴重な機会となります。
本施設「泊.Orige」は、筑後地方の方言で「自分の家」を意味する言葉から名付けられています。繊維文化を発信するネイティブテキスタイル協議会の拠点の一つとしても機能し、地域の伝統を守りながら新しい時代に向けて進化していくことが期待されています。
起点となるこの成果を通じて、坂田織物は新たな取り組みを続け、地域の魅力を広く発信していく所存です。「泊.Orige」はその素晴らしい出発点なのです。