再春館製薬所の社員、吉田大作が文部科学大臣表彰を受賞
株式会社再春館製薬所の製造技術部門に勤務する吉田大作氏が、2023年度の文部科学大臣表彰の創意工夫功労者賞を受賞しました。この賞は、工場や農林水産業、医療、研究などの現場において、優れた創意工夫を通じて技術を改善した者に贈られるものです。今年度は全国で450名が選ばれ、その中から熊本県からは5名が受賞しました。
表彰式の詳細
熊本県庁で行われた表彰式では、吉田氏がその功績を讃えられました。再春館製薬所は、基礎化粧品「ドモホルンリンクル」を中心に、開発から製造・販売までを自社で行う企業です。特に、クリーンな製造環境と厳格な品質管理体制が特徴です。
受賞につながる革新的な製法
今回吉田氏が受賞の対象となったのは、「シャット弁ノズル」を使用して液切れを解決した革新的な製法です。特に、シートマスク状の製品「肌養生」(フェイスマスク)の製造工程で見られる液だれの問題を解決するものでした。従来の充填方法では、ノズルから液体が垂れ落ちる現象が頻繁に発生し、これは不良品の増加や生産効率の低下を招いていました。従い、この問題の解決は非常に重要でした。
新しい技術の導入
「シャット弁ノズル」の改良により、充填作業の効率が大幅に向上しました。この新方式の導入により、従来の生産速度は「30ショット/分」から「45ショット/分」に上昇し、全体の生産効率は150%にも達しました。この結果、毎年80時間の労働時間が削減され、社員の働きやすさも向上しました。吉田氏は、「液切れは製品の品質に直結する重要なポイントであり、長年の課題に真摯に向き合った結果が評価された」とコメントしています。
今後の展望
再春館製薬所は、今後も高品質な製品を提供し、さらなる顧客満足の向上を目指すと同時に、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化する方針です。また、吉田氏は「これからもより良い製品づくりを目指して創意工夫を続けていきたい」と意気込みを語っています。
会社紹介
再春館製薬所は1932年に熊本で創業し、漢方理念に基づく医薬品や化粧品の製造を行っています。特に「痛散湯」や「ドモホルンリンクル」を主力商品としており、人と自然が共生する社会の実現に向けた取り組みも行っています。熊本地震の影響を受けた地域の復興支援にも注力している同社は、自然との共生をテーマにした活動を展開しています。さらに、価値観に基づく自社運営のふるさと納税サイトも運営しており、地域振興にも貢献しています。
詳しくは、
再春館製薬所公式サイトをご覧ください。