企業カルチャー白書2024発表の意義と内容
11月23日の「勤労感謝の日」に、企業カルチャーについての新たな研究結果が発表されました。Unipos株式会社と九州大学池田研究室が共同で作成した「企業カルチャー白書2024」は、人と組織の行動力を引き出す重要な資料として期待されています。この白書は、企業カルチャーの定義、重要性、さらには改善方法に焦点を当てています。
企業カルチャーの重要性
近年、日本の企業において不正や不祥事が相次いでいる中、多くの場合においてその背景には企業カルチャーの問題が指摘されています。企業カルチャーが疎かにされると、組織全体の士気や生産性に悪影響を及ぼすことが分かっています。しかし、カルチャーは定量的に測定できず、どのように改善するかが明確でなかったため、企業側はその改善に対して後回しにすることが多かったのが実情です。
このような社会的背景を考慮し、Uniposは「カルチャー変革推進委員会」を設立し、カルチャーの重要性を社会全体に伝える活動を始めました。特に、九州大学の池田浩准教授との共同研究は、企業カルチャーを理解し、改善するための新たな方法論を提供するものです。
白書の調査結果
「企業カルチャー白書2024」では、2,000人へのアンケート調査が行われ、その結果が詳しく分析されています。主な調査結果として、約77%の人が企業カルチャーを意識していることが分かりました。さらに、55%の人が現在のカルチャーを改善するべきだと考えていると回答しています。このことから、企業カルチャーが意識され、その変革が求められていることが伺えます。
また、企業カルチャーは「六つの次元」で構成されることが明らかになり、その組み合わせにより組織タイプが三つに分類されることも確認されました。特に、顧客志向のカルチャーを持つ組織は良好な業績を上げている傾向が強く、心理的な安全性が欠如した組織は業績には否定的な影響を与えていることがデータに表れています。これにより、企業カルチャーが業績に直接的な影響を与えることが明確に示されたのです。
池田浩准教授は、この調査に対して「組織特有の文化が業績に影響を与えることが明確になったことで、多くの企業が自らのカルチャーを認識し、改善に取り組むことを期待しています」とコメントしています。
イベントの開催
このような知見をもとに、12月には企業カルチャーに関するイベントも予定されています。「安全文化とカルチャー変革」をテーマに、現場での実践や研究の視点を交えた交流が行われる予定です。日本中の企業が今後のカルチャー変革に向けて共に学び、成長し合うための良い機会となるでしょう。
この白書の全文は、Uniposのウェブサイトからダウンロード可能です。企業カルチャーの現状を知り、今後の戦略に役立てることができる貴重な資料と言えます。
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まとめ
「企業カルチャー白書2024」は、企業カルチャーの実態を把握するための重要な資料です。調査結果をもとに、多くの企業がカルチャーを見直す機会を持ち、より良い職場環境を作るために積極的に取り組むことが求められています。それは働く人々がより充実した毎日を送るための第一歩になることでしょう。