子どもたちのSDGsへの挑戦
このほど、社団法人類設計室の全日制フリースクール「類学舎」の生徒たちが、新たな挑戦として行ったSDGs探究学習の成果を発表する場が催されました。繊維専門商社ヤギ社との共同プロジェクトから、約4ヶ月にわたる学びをもとに、環境問題に対する意識や具体的な行動提案が披露されました。
成果発表会の開催
2023年9月27日、類学舎の2階ホールでは、観覧者約80人を前に、生徒たちが自らの探究成果を発表。この発表は、繊維の回収と再生についての学びを結集させたものです。参加した生徒たちは小学5年生から高校3年生までの4人で、各々が重要なメッセージを伝える役割を担いました。
繊維の再生をテーマにしたプレゼンテーション
発表者たちはまず、「すべての繊維は生まれ変わる」という簡潔なフレーズで観衆の心をつかみます。これをきっかけに、自らが収集したデータや、繊維回収の現状について熱心に説明を進めました。特に、古着を解体し再生プロセスを可視化するワークショップの成果物を紹介すると、会場には感心の声が上がりました。実際の分別作業を経て得た知識を活かし、具体的な例を用いて分かりやすく説明したことで、多くの来場者にその重要性を伝えることができたのです。
未来へのアイディアを提案
発表が進む中、生徒たちは「まだまだ回収・再生は十分ではない」とし、次のステップとして回収ボックスをさらに増やすことを提案しました。特に、類学舎の本社にもボックスを設置し、回収された素材を実際の製品に仕上げる計画を考えているとのこと。これらの提案は、未来の循環型経済に対する子どもたちの真摯な取り組みを象徴するものでした。
参加者との活発な意見交換
発表後は、観覧者から積極的な質問や意見が寄せられ、SNSを通じた情報発信や、回収促進のためのインセンティブについての意見もありました。生徒たちは真剣に質問に応じ、学びの成果を自信を持って発言していました。
学びを通じた成長
このイベントを通じて、子どもたちは自らの意識が変わったことを実感。回収や再利用の重要性を理解し、衣服が抱える課題への理解を深めました。一般的な知識としてではなく、実際のビジネスとの直接的な関わりから学ぼうとする姿勢は、類学舎が掲げる「まるごと学ぶ」という理念を体現しています。
未来に向けた活動
類学舎は今後も外部企業や団体との協力を進め、さらなる探究学習を推進する方針です。生徒たちが学んだ知識を実社会と結びつける試みに貢献していきます。持続可能な未来へ向けた子どもたちの挑戦は、きっと彼ら自身や周囲の人々にも影響を与えていくことでしょう。