環境に優しいタイルカーペットの未来
エン・ジャパン株式会社(東京・新宿)が2025年4月より、新たに増床したオフィスにおいて、革新的なタイルカーペットのリサイクルシステムを導入します。この取り組みは、株式会社スミノエインテリアプロダクツと株式会社リファインバースグループとの連携によるものです。多くのタイルカーペットが埋め立て処理されてきた中、これらの企業は環境負荷を軽減する手段として、循環型のリサイクルを実現しました。
タイルカーペットの課題
従来、タイルカーペットは樹脂層と繊維層の二層構造であり、廃棄後のリサイクルが非常に困難でした。そのため、多くのタイルカーペットは廃棄物として処理されており、リサイクル技術の発展が急務とされていました。
この問題を解決すべく、リファインバースは約20年前に独自のリサイクル技術を開発しました。彼らの手法では、廃棄されたタイルカーペットを効率的に分別し、再生処理を行うことが可能です。再生材料としての「リファインパウダー」は、タイルカーペットの新たな素材として再利用されます。
新たなオフィスでの取り組み
エン・ジャパンの新オフィスでは、増床工事の際にリファインバースのリサイクル技術を活用し、使用済みのタイルカーペットを回収後、再生処理し、再びタイルカーペットとして利用するサイクルが確立されました。同社は、SUMINOE GROUPが製造したリサイクルタイルカーペット「ECOSⓇ」を新オフィスに設置することで、環境負荷の低減に寄与しています。
この新しいオフィスの取り組みは、廃棄物の削減だけでなく資源の効率的な循環を目的としており、環境への配慮が強く反映されています。また、カーボンフットプリントの削減にもつながっており、企業の社会的責任を意識した行動が評価されています。
サステナブルな未来に向けて
今回のプロジェクトは、持続可能なタイルカーペットの利用モデルを提示しており、今後のオフィス改装や建築プロジェクトにおける大きな可能性を秘めています。エン・ジャパンとリファインバース、SUMINOE GROUPの三者は、さらに連携を深め、環境負荷を軽減する新たな資源循環モデルや製品開発を推進していく方針です。
今後、エン・ジャパンのように環境配慮型のオフィスを志向する企業と協力し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが加速されるでしょう。エコ商品の普及はもとより、企業の取り組みが業界全体への影響を与えることが期待されます。
さらなる展望
リファインバースグループは、ビジネスの力で循環型社会を推進することに注力し、革新的な素材の開発にも取り組んでいます。例えば、廃漁網やエアバッグから再生される高品質なナイロンペレット「REAMIDE」のような事例もあります。また、最近では新しいバイオ素材「ReFEZER」の開発にも着手しており、さらなる素材の再生と環境保護への貢献が期待されています。
このような企業間での協力体制は、新たな市場を創出し、今後の発展に寄与することでしょう。タイルカーペットの水平循環リサイクル技術の導入は、業界全体が環境負荷を意識した取り組みを加速させる大きな一歩となるはずです。