高校生が地域の飲食店支援　十和田市での新たな試み

高校生の地域支援プロジェクトが始動

青森県十和田市の観光物産センターで、飲食店「151A（一期一会）」が7月3日に新しくオープンしました。この新たな飲食店は、一般社団法人十和田奥入瀬観光機構が運営していますが、開業後に店のSNS運用について経営者が抱える課題を見つけました。

そこで、十和田市DMO（Destination Management Organization）の一環として、この課題解決に向けて青森県立三本木高等学校の生徒たちと連携するプロジェクトが始まりました。生徒たちは、学校の「総合的な探究の時間」を通じて、地域活性化に特化したSNSの活用方法を学ぶこととなります。

生徒たちの実践的な学び

2025年7月8日、三本木高校の生徒たちが「151A」を訪れ、経営者との打ち合わせを行いました。この打ち合わせには、観光機構の担当者も同席し、積極的な情報交換が行われました。生徒たちは、事前に考えた投稿企画やSNS運用の改善提案を経営者に伝え、どのようにSNSを使い地域の魅力を発信していくのかを具体的に模索しています。

特に、生徒たちは夏休みの期間を使って、実際に飲食店の感想を投稿したり、地域の特産物を紹介する企画を実行したりする予定です。これにより、リアルタイムで店舗経営者が求める情報発信のサポートを行い、最終的には店舗が自走できる形へと導くことを目指しています。

教育機関との連携の重要性

十和田奥入瀬観光機構はこれまで、地域の事業者の情報発信支援に注力してきましたが、今年度からは教育機関との連携を強化しています。このプロジェクトは、地域の課題解決と若い世代のシビックプライドを育てるという両面での効果が期待されます。

今後、この取り組みは他地域でもモデルケースとして活かされることを目指しています。地域のハブとして、教育機関や地域事業者、観光関係者と連携し、多様な主体が協力するまちづくりを推進する方針です。若い世代が地域に興味を持ち、積極的に参加することを促すこのプロジェクトには、地域社会の未来への希望が込められています。