サイプレス、最新のUSB-Cコントローラーを発表
サイプレスセミコンダクタ社が、最新のUSB-CコントローラーEZ-PD CMG1の出荷を開始しました。この新製品は、Thunderboltおよび非Thunderbolt対応のUSB-Cパッシブケーブルに最適化されており、USBに関するリーダーシップをさらに強化します。特に注目すべきは、その小型で高度に統合された設計です。
EZ-PD CMG1コントローラーは、ワンチップに高電圧保護とシステムレベルの静電放電(ESD)保護機能を統合しており、USB-Cケーブルの部品コストを最小限に抑えることが可能です。また、USB Type-C 1.3規格に完全準拠しており、USB Power Delivery(USB PD)3.0規格における高速充電もサポートしています。このため、ユーザーにとっての使い勝手がさらに向上し、プラグアンドプレイの体験が実現されています。
さらに、EZ-PD CMG1コントローラーは、わずか1.85mm²の小型チップスケールパッケージで提供され、2.4mm高の薄型USB-Cコネクタに最適です。サイプレスのワイヤードコネクティビティ事業部副社長Ajay Srikrishnaは、USB-Cポートを搭載したデバイスの増加に伴い、認定USB-Cケーブルへの需要が急速に拡大しているとコメントしています。サイプレスはこの波を捉え、EZ-PD CCG2コントローラーを通じてUSB-Cケーブル市場でのポジションを確立してきました。
EZ-PD CMG1コントローラーの主な特徴として、20V以上の高電圧VBUSへの送電時に、CCおよびVCONNピンを短絡から保護する能力があります。この機能は、USB Type-C 1.3規格の必須要件としても重要です。また、内蔵の不揮発性メモリにより、ケーブルパラメーターのカスタマイズが可能となり、ユーザーの製造フローに柔軟に対応できます。
サイプレスのEZ-PDポートフォリオは、エンドツーエンドの強力な給電および充電ソリューションを実現しています。特に、ノートPCやモバイルデバイスに向けて初めてUSB PD 3.0規格に対応したのがこのシリーズです。その中で、CCG2は業界最小のワンチッププログラマブルPDコントローラーとして広く知られ、多くの製品に採用されています。
加えて、車載用途にも対応した車載グレードのEZ-PD CCG2コントローラーが登場し、USB-Cを使用したプラグアンドプレイのユーザー体験をもたらしています。これにより、PCやモバイルデバイス、充電器など多様なアプリケーションに対応できるようになりました。
USB Type-CおよびPower Delivery規格は、スリムな工業デザインと使いやすいコネクタを提供するため、さまざまな業界で急速に支持を集めています。USB Type-C規格のコネクタは、現行のUSB Type-Aコネクタよりもはるかにスリムで、多くの機器にスムーズに適合します。サイプレスのUSB-Cソリューションは、業務用から一般消費者向けの製品まで、幅広い需要に応えるものとなっています。
EZ-PD CMG1コントローラーは現在、9ボールWLCSP(Wafer Level Chip Scale Package)でのサンプル出荷が開始されており、量産は2018年第2四半期を予定しています。サイプレスは、これらの製品が企業の競争力を高め、新たな製品カテゴリの創出を支援することを期待しています。
会社情報
サイプレスは、世界で最も革新的な技術ソリューションを提供する企業として、車載、産業機器、スマート家電などさまざまな分野において、一貫して高性能な製品を作り出しています。マイクロコントローラーやアナログIC、無線通信、USBベースのソリューションなど、幅広いラインアップを展開しており、ユーザーのニーズに応える製品開発を支援しています。興味のある方は、公式ウェブサイト
japan.cypress.comをご覧ください。