會澤高圧コンクリートと椿本チエイン、次世代ドローン「AZ-250」を開発
會澤高圧コンクリート株式会社と株式会社椿本チエインのコラボレーションにより、産業用ドローン「AZ-250」の製造販売ライセンス契約が成立しました。この革新的なドローンは、2030年の商用販売開始を予定しています。
「AZ-250」の特長と開発の背景
AZ-250は、最大50kgの積載能力を持ちながら、無積載時には最大7時間の航続時間を確保しています。この機体は、近年注目を集めるエンジン駆動型の設計を採用することで、長時間飛行の実現と高い積載性能を両立させています。これまでのリチウムイオン電池に比べ、ガソリン燃料の持つエネルギー密度の良さを活かし、動作時の振動を抑え、高度な小型化を実現しているのです。
このプロジェクトは、會澤高圧コンクリートが2019年から進めてきた、ドローン技術とコンクリート素材技術を結びつけた取り組みの一環です。最初は米国のベンチャー企業とともにハイブリッド型ドローンの開発を試みましたが、その課題を克服する中で、現在のエンジン駆動型ドローンの開発へと舵を切りました。
AZ-250の技術的仕様
- - 機体形式: クワッド型マルチコプター
- - 寸法: 折りたたみ時はH848xL2,205xW1,990mm
- - 空虚重量: 60Kg (最大離陸重量115Kg)
- - 燃料タンク容量: 30L
- - プロペラ: 可変ピッチ式 直径1,220mm
このドローンには、冬の寒さや高温環境でも優れた性能を発揮する全天候型エンジンが搭載されています。このエンジンは独自の冷却システムを採用しており、迅速な発進が可能です。新しいエンジンは「國男250」と名づけられ、開発者の想いが込められています。
2030年の実用化に向けた展望
將来の展望として、會澤高圧コンクリートと椿本チエインは、AZ-250を防災や建設管理、物流など多様な分野で活用することを目指しています。特に、被災地への支援や物流の効率化、安全点検など、幅広い用途が期待されています。
これに加え、會澤は3Dプリンターとドローン技術を組み合わせた新しいコンクリートの施工方法にも取り組んでおり、今後のさらなる技術革新が注目されています。AZ-250の開発を通して、これまでの技術力を活かし、産業界に新たな価値を提供することが期待されます。
本プロジェクトの意義
今回のライセンス契約により、兩社の技術が融合し、次世代ドローン市場の開発が進むことで、産業用ドローンの社会的な導入が加速します。會澤高圧コンクリートは更に高性能の技術研究を進め、椿本チエインは製造体制を整え、市場投入を果たすことで、多くの業界に変革をもたらすことでしょう。未来の産業用ドローンに期待が高まります。