OpenTextがMicrosoftとの連携を強化
OpenText Corporation(NASDAQ:OTEX、TSX:OTEX)のAIを駆使した情報管理の取り組みが新たなフェーズに突入しました。今回は特に、Microsoftとの緊密な統合を高め、サイバーセキュリティの革新を発表したことが注目されています。2025年10月8日に発表されたこの新機能は、多くの企業におけるセキュリティの向上に寄与することでしょう。
新機能の概要
新しく発表された「OpenText™ Core Threat Detection and Response」は、Microsoftの安全保障ツール、具体的には Microsoft Defender for Endpoint、Microsoft Entra ID、そして Microsoft Copilot for Securityといったプラットフォームと統合されています。この共同ソリューションは、セキュリティチームに対して、脅威をより速やかに検知し、調査および対応できる能力をもたらし、同時にアラートのノイズを大幅に軽減します。
近年、攻撃者はAI技術を利用し、巧妙に行動を隠すことで、より早く、より洗練された攻撃を行っています。そのため、OpenTextの「Core Threat Detection and Response」は、行動に基づいた指標とIDコンテキストを活用し、Microsoft Copilot for Securityの機能を拡充します。この結果、関連性の高いサマリーやガイド付き調査、適切なアクションの推奨が可能になります。
エンドポイント保護の強化
OpenTextのセキュリティ製品担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるMuhi Majzoub氏は、「当社の新しいソリューションにより、セキュリティを簡素化しつつ、内部脅威や高度な攻撃からの保護を実現します」と述べています。特に、この統合により見落としがちな脅威が可視化され、セキュリティチームはより迅速かつ正確に対応できるようになります。
顧客メリットと実用性
この新しいソリューションは、以下の点で顧客にメリットをもたらします:
- - 内部脅威対応:エンドポイントとID全体での異常なアクセスやデータ流出のパターンを検出。
- - アカウント攻撃対策:サインインリスクやデバイス信号を分析し、早期に認証情報悪用を検知。
- - ランサムウェア対策:不審な動作をリアルタイムで把握し、被害を未然に防止。
- - アラートノイズの低減:高信頼性の脅威を優先することで、重要なフィードバックに集中。
- - ガイド付きアクション:迅速にインシデントを応急処置するためのプレイブックの活用。
これにより、企業はクラウド、オンプレミス、ハイブリッドの環境において、攻撃を未然に防ぐだけでなく、コンプライアンスリスクを軽減し、効率的な運用が可能となります。
OpenTextとMicrosoftの協力の重要性
Microsoftのエンタープライズ・パートナー・ソリューション担当バイスプレジデント、Heather Deggans氏は、OpenTextとのパートナーシップが攻撃に対するセキュリティ態勢を強化する新機能を提供すると述べています。この関係は、エンドポイント管理だけでなく、将来的には他のセキュリティのニーズにも発展する可能性があります。
複雑性への対応
セキュリティ対策を簡素化することは、企業が今日直面している最大のチャレンジの一つと言えるでしょう。Ponemon Instituteが行なった調査によれば、73%のセキュリティおよびITリーダーが、セキュリティ対策の合理化を最優先にする必要があると答えています。特にIoTデバイスの増加や非構造化データによる複雑性に対処するためには、AIを駆使する統合的なアプローチが必要です。
OpenTextの「Core Threat Detection and Response」ソリューションは、これらのニーズに応えるために設計されたものであり、この取り組みはますます福音となるでしょう。今後、さらに多くの企業がこの新しいソリューションを採用し、より安全な環境を構築していくことが期待されています。