日鉄エンジニアリングの新たな展開
日鉄エンジニアリング株式会社は、2025年3月に、免震装置「NS-SSB®」の製品ラインアップを拡充し、国土交通大臣認定を取得したことを発表しました。この新たな発展は、都市型データセンターや大規模病院などの需要に応えるために、免震技術を進化させたものです。
製品ラインアップの拡充
今回の拡充により、NS-SSB®のスライダーは大型化され、直径650mmから850mmの範囲で製造されます。また、最大支持力も従来の17,000kNから34,000kNに引き上げられました。これにより、より大規模な建築物に対応可能となり、多様なニーズに応える製品が整いました。
この免震装置は、建物が地震に見舞われた際、能動的に地震エネルギーを吸収して、建物を元の位置に戻す機能を持っています。特に、大型の物流倉庫や鉄骨造の低層事務所、体育館の屋根、さらにはRC造の低層住宅といった軽量な構造物においても、優れた免震効果を発揮します。2014年の販売開始以来、累計10,000台以上の実績を持ち、高い評価を得ています。
国土交通大臣認定取得の意義
大臣認定を受けたことは、建築基準法に従った性能基準を満たしていることを意味し、顧客にとって安全性を保証する重要な要素です。これにより、NS-SSB®は、既存の免震システムに依存せず、新たな建物にもスムーズに導入できるようになりました。
安定した製品供給体制
日鉄エンジニアリングは、製造能力と生産体制の強化も行い、今後の需要に対応していける体制を整えました。これにより、より安定した製品供給を実現し、さらなる顧客満足度の向上を目指します。
今後の展望
同社は、鋼構造エンジニアリングの専門知識を生かし、急速に進化する市場のニーズに応じて、より安全で安心な社会の実現に貢献していく所存です。エンジニアリング技術の革新を追求することで、今後も様々なシーンで活躍する製品を提供していくはずです。
日鉄エンジニアリングの新しい『NS-SSB®』ラインアップは、免震技術の更なる進化を予感させ、様々な建築構造物に新たな価値をもたらすことでしょう。安全で信頼性の高い製品を提供する同社に、今後も注目です。