株式会社NovAccelの新しいスタート
茨城県土浦市に位置する株式会社NovAccelは、医療用ラジオアイソトープ(RI)を製造するための超伝導電子加速器「RiSA」の開発を進めています。この度、同社は超伝導加速空洞の技術実証に向けた試験設備「つくばラボ」をつくば市から土浦市へ移転しました。同時に本社機能も新しい拠点に集約され、業務の効率化を図ります。
代表取締役の変更と事業の進展
また、事業のフェーズが設立から本格的な開発活動に移行したことにより、代表取締役が織田から山下了に変更されました。これにより、株式会社NovAccelは更なる成長を目指す意欲を示しています。
加速技術の実証試験の開始
新拠点での開発活動は順調に進行しています。特に、超伝導加速空洞の成膜性能試験が実施される予定で、加速技術の実証に向けた準備が整いつつあります。具体的には、高純度のニオブ製単セル空洞が4台完成し、設計通りの性能が確認されたことが報告されています。
高純度ニオブ製単セル空洞の製造
高純度ニオブ製単セル空洞は、プレス加工や溶接作業を経て製造され、高真空環境下で電子ビーム溶接が行われています。溶接部の表面は特殊な高分解能内面検査カメラで確認され、乱れのない形状が保たれていることが確認されました。
さらに、この空洞はクラス1の清浄度を保つための特殊なクリーンベンチで管理され、実験環境の質が向上しています。クリーンベンチでは高電界試験に向けての準備が進められており、空洞は浮遊微粒子の存在が確認されないクリーンな状態で保持されています。
特殊処理と性能試験の準備
現在、ニオブ製空洞は特殊な表面処理工程にあり、電解研磨処理が施されています。この処理により、内表面の凹凸を無くし、理想的な状態を実現することが目的とされています。最初の単セル空洞の電解研磨は完了し、内部表面の状態が良好であることも報告されています。
株式会社NovAccelの今後の展望
今後、これらのニオブ製単セル空洞は冷却システムに連結され、低温冷却試験や高電界試験を経て、医療用RIの実用化に向けた進展が期待されます。株式会社NovAccelの公式ウェブサイトでは進捗が随時更新される予定で、業界関係者からの注目が集まっています。
会社概要
- - 会社名: 株式会社NovAccel
- - 所在地: 茨城県土浦市虫掛3706-1
- - 代表者: 山下了
- - 設立: 2024年6月
- - 事業内容: 医療用超伝導加速器の研究・開発
お問い合わせ
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