SNSとAI時代における安全情報の届け方
2025年11月27日(木)、東京都港区にて『SNSとAI時代に、いかに安全情報を届けるか』というテーマのシンポジウムが開催されます。このシンポジウムでは、交通安全に関する情報の普及における新たな課題や、効果的な情報提供の方法について討論が行われる予定です。
SNSの影響と交通安全
インターネットの普及に伴い、交通安全情報の伝達方法は大きく変わってきました。かつては、官公庁や自動車メーカーが発信した情報は、テレビや新聞、雑誌を通じて広がっていました。しかし、現在では彼ら自身がウェブサイトを持ち、自ら情報を発信することができるようになっています。この変化は一見、情報の多様性を生むものと思われますが、実際には「閲覧数」の確保や「アクセス数」の向上が新たな課題となり、情報提供者は苦しんでいる様子が伺えます。
特に、最近ではSNSを通じた情報の受け取り方が「プッシュ型」から「プル型」へと変化しており、受け手が自分の興味のある情報だけを選んで受け取る傾向が強まっています。このため、交通安全に関する重要な情報が正しく届かないリスクが高まっています。具体的には、チャイルドシートや交通事故に関する情報が、肝心な保護者やドライバーに届かず、結果として加害者や被害者が生まれる可能性があるのです。
シンポジウムの概要と目的
このシンポジウムでは、まず一万人規模のアンケートを基にしたチャイルドシートの使用実態について報告します。その後、AI時代における情報のすすめ方や、行動変容を促進するために何が必要かについて、専門家による意見が交わされます。子どもたちの安全を守るために、どのような取り組みが求められているのか、非常に重要な議題です。
プログラム内容
シンポジウムは、16:00から開会の挨拶が行われ、その後各専門家による講演が続きます。具体的には、第一生命経済研究所の宮木由貴子氏による「ジュニアシート使用状況調査結果報告」、モータージャーナリストの岩貞るみこ氏による「安全情報はネコと争ってはいけない」、JAFの丹野祥孝氏からは「CRS使用率向上に向けた取り組み」が紹介されます。
さらに、東北公益文科大学の神田直弥氏が「CRS使用率向上のための行動変容をいかに促すか」と題して講演を行い、専門家によるパネルディスカッションが17:00から行われます。コーディネーターには岩貞るみこ氏が務め、様々な視点から活発な意見交換が期待されます。
開催情報と申し込みについて
シンポジウムはリアルな会場とリアルタイムのオンライン配信(Zoomウェビナー)にて開催され、参加費は無料です。参加を希望する方は、11月25日までに申し込みが必要です。詳細なプログラムや申し込みについては、日本自動車会館のウェブサイトにて確認できます。
このシンポジウムを通じて、SNSとAIを活用した安全情報の効果的な届け方を探り、私たちの生活に役立てていきたいと思います。子どもたちを守るための新たな一歩が、ここから始まるかもしれません。