栗田工業、「HAKUTO-R」に参加し月面探査ミッションを支援
栗田工業は、ispace社が展開する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」にサポーティングカンパニーとして参画しました。このプログラムは、同社が2024年に実施予定の二回の月面探査ミッションを中心に組織されており、独自の月着陸船と月面探査車を開発しています。2022年12月には月着陸ミッションの打ち上げが行われ、2023年4月には月面への着陸に挑みました。次のミッションは2024年を見据えたものです。
ispace社は、将来的な月面での水資源の探査や、その利用を核にした宇宙インフラの構築を目指しています。これに伴い、栗田工業もそのビジョンに賛同し、初期段階の「HAKUTO-R」への参画契約を結びました。
クリタグループの水に関する理念
1949年の創業以来、栗田工業は水に関する事業を展開し続け、企業理念「“水”を究め、自然と人間が調和した豊かな環境を創造する」を掲げています。水処理分野で培った技術と知識を活用し、月面での水資源の活用を目指したエネルギー製造や、宇宙インフラ構築への貢献に向けた新たな技術の開発を進めていきます。
さらに、この宇宙分野での研究成果を地球上の課題解決に生かすことを目指し、持続可能な社会の実現にも寄与することを計画しています。
企業の声
イノベーション本部長の鈴木裕之氏は、「水は人の生活に不可欠な資源であり、特に宇宙産業においてはその重要性が増しています。過酷な宇宙環境に適した水に関する技術を開発し、それを持続的な社会の実現に結びつけることが重要です」と述べています。
一方、ispace社のCEO 袴田武史氏は、栗田工業の参画を歓迎し、「栗田工業の水処理技術は、月における水資源の活用において非常に重要です。彼らの参加が私たちの技術開発を加速し、その経験が地球上でも活かされることを期待しています」とコメントしています。
ispace社について
ispace社は「Expand our planet. Expand our future.」というビジョンのもと、月面資源開発に取り組む宇宙スタートアップ企業です。日本、ルクセンブルク、アメリカに拠点を持ち、250名以上のスタッフが在籍しています。2010年に設立された同社は、これまでに218億円以上の資金を調達しており、月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供するために、月着陸船と探査車の開発に力を注いでいます。さらに、民間企業として月ビジネスの立ち上げを目指し、月データビジネスコンセプトの構築にも取り組んでいます。
より詳しい内容については、ispace社の
ウェブサイトを訪れてください。