最近、関東・東北地方で小水力発電と地域共創に関する新たな取り組みが発表された。株式会社森とみずのちから、一般社団法人CoIU設立基金、東急不動産株式会社、株式会社リエネが連携し、小水力発電事業の拡大展開を進めるという。このプロジェクトは、自然エネルギーの活用と地域社会との共生を目指しており、今後の展開が期待されている。
プロジェクトの概要
各社の専門知識とネットワークを活かし、カーボンニュートラルの実現に向けた水資源の活用策が見込まれている。特に、森とみずの小水力発電事業は日本全国で1,000か所以上の候補地を調査し、発電ポテンシャルが約1兆円に達する見込みだ。これにより、地域が持つ特性を生かした発電モデルの構築を目指している。
このプロジェクトの特徴の一つは、地域人材の育成に力を注いでいること。CoIUは「地域と共に、未来を創る大学」という理念の下、大学設立を目指しており、地域社会に根ざした学びを提供する教育機関の創出を計画している。このように、地域とともに発展する仕組みを整えることが鍵を握っている。
各社の取り組みと役割
森とみずのちからは、全国の水資源を有効活用し、地域と共に価値を創出するところに注力している。地域脱炭素施策に小水力発電事業を組み込み、ボトムアップのアプローチで地域に貢献することを目指している。一方、CoIUは地域共創学部を設置し、多様な交流を通しての学びを提供することで、地域の未来を切り開く人材育成に寄与する。
東急不動産とリエネは、再生可能エネルギー事業を通じて安定した発電源を確保し、地域ニーズに応じたサービスを展開している。特に東急不動産は、日本全国で太陽光や風力を含む128事業を展開しており、小水力発電事業への参入が新たな価値を生み出すことが期待される。リエネも、小売電気事業者としての役割を強化し、独自の電力供給サービスを展開している。
今後の展望
このプロジェクトは、関東・東北を中心に小水力発電事業を調査し、地域の特性を生かした事業の自走モデルを構築していく。約30MWの発電を目標に掲げ、地域との連携を強化しながら、持続可能な社会を実現していく。地域の課題やニーズに対する解決策を模索する中で、国内の脱炭素社会の実現にも大きく寄与することが期待される。
この取り組みを通じて、地域と企業が一体となって未来を築くことができるのか、その行方に注目が集まっている。