エアロセンスが新たなVTOL型ドローンを発表
エアロセンス株式会社が、完全防水の新型垂直離着陸型固定翼ドローン「エアロボウイング(モデル名:AS-VT02K)」の受注を本日より開始しました。この新モデルは、2020年に国内初のVTOL型ドローンとして市場に登場して以来、多くの企業や自治体によって導入されてきた、信頼性の高いモデルの進化版です。
進化した性能と機能
新型「エアロボウイング」は、これまでの運用実績をもとに大幅な性能向上を実現しました。特に注目すべきは、IP43等級の防塵・防滴性能の追加です。これにより、従来飛行不可能だった少雨時でも点検業務を行えるようになりました。また、ペイロードカメラの交換が簡単にできる共通ハッチを採用し、静止画や動画、赤外線撮影など多彩な撮影ニーズにも対応しています。
加えて、オプションの通信モジュールを変更することで、国土交通省が整備した「Smart River Spot(SRS)」通信インフラへの対応も可能となり、さらなる利用シーンの拡大が期待されているのです。
コンパクトな設計と運搬の簡略化
このドローンは機体を二つのケースに分けることでコンパクトかつ軽量化されており、軽ワゴン車でも容易に運搬できます。工具不要で簡単に組み立てができるため、迅速な展開が可能です。また、点検作業の前の動作確認を自動化し、飛行中は優れたフェールセーフ機能を強化することで、利便性と安全性も大幅に向上しています。
測量や災害支援の分野での活用
エアロセンスは、このドローンの特性を生かして、測量や警備、インフラ点検、さらには農業支援に至るまで、幅広い業種への社会実装を進めています。先日発表されたペイロード10kgの新型VTOL型ドローン(AS-H1)とともに、日本国内のみならず、グローバルな市場でもドローンによる点検・物流ニーズに応えることを目指しています。
仕様と技術的特徴
新型ドローンの主な仕様としては、以下の通りです:
- - 型名: AS-VT02K
- - 外形寸法: 2.1m x 1.2m x 0.4m(プロペラ含む)
- - 本体重量: 10kg(バッテリー含む)
- - 最大離陸重量: 11.6kg
- - 最大搭載可能重量: 1.6kg
- - 飛行時間: 59分
- - 最大飛行距離: 70km
- - 最高速度: 100km/h
- - 防塵・防水性能: IP43
このように、「エアロボウイング」は進化した技術と新しい機能を持つことで、多様な現場でのニーズに応えるドローンとして、今後ますますその存在感を増していくことでしょう。また、現在の技術進歩の中で、より安全で効率的な運用を実現するためのさらなる研究開発にも期待が寄せられています。この新モデルがもたらす未来の可能性に、私たちも注目していきたいと思います。