ニチガンが切り開く木製玩具のOEM事業
株式会社ニチガンは、1929年に創業された老舗の木製玩具メーカーです。本社は東京都豊島区にあり、代表取締役の塚田容子氏が率いる企業は、「木のぬくもりで日常を豊かに」をコンセプトに子どもたちの想像力や創造力を育む安全で高品質な木製玩具や雑貨を製造しています。
OEM事業の新たな展開
近年、ニチガンはこれまでのノウハウを活かしたOEM(相手先ブランド名製造)事業にも取り組み始めました。大手百貨店やベビー用品メーカー、さらにはゲームメーカーやデザイン会社、食品メーカーなど幅広い業種から木製の玩具や雑貨、文具などの生産依頼が寄せられています。ニチガンは単に製造するだけでなく、生産依頼を受けた法人が商品を拡販する際にも、長年の取引先である玩具専門店や雑貨店、書店、ECショップ、ギフトカタログなどへの販売サポートを行っています。
実際の事例紹介
ここでは、ニチガンが携わったOEM商品の具体的な事例として、4社の成功ストーリーを紹介します。
1. 株式会社hatohaの「kittoko」
hatoha社は、美容師である遠藤弘貴氏が代表を務める企業です。2021年にグッドデザイン賞を受賞した「kittoko」は、髪の毛を「飾る・贈る・保管する」ことができる記念品です。hatoha社自身が美容室への導入を進める中、ニチガンの販路を案内した結果、ギフトメーカーでの採用も決まりました。無限の可能性を秘めたこの商品は、木の温もりを感じさせるデザインが魅力です。
2. 株式会社リングリーフの「コロコロモッコロ」
リングリーフ社は、日本の独自性を生かしたスロープトイを製造しています。「コロコロモッコロ」は、オリジナルキャラクターを使用した新感覚の遊び道具。ニチガンからの販売サポートを受けたことで、ギフトメーカーへの採用が決まりました。子どもたちに愛されるこの商品は、再販要望も多く寄せられています。
3. 株式会社ふらここの「ころん」
ふらここ社は、可愛いデザインの木の雛人形「ころん」を展開しています。平安時代の「ひいな遊び」を現代に生かした作品で、CEマークを取得した安全な商品です。ニチガンのサポートにより、専門店や複数のギフトメーカーへの採用が進みました。親しみやすいサイズとデザインが人気を博しています。
4. 株式会社ファンダメントの「SHOGGY」
ファンダメント社が開発した「SHOGGY」は、将棋の駒の動きを図柄で表した新しいタイプの将棋です。この商品は2016年のグッドデザイン賞を受賞し、小さなお子様にも将棋を学んでもらうための工夫がされています。ニチガンからの販路の提案により、ギフトメーカーへの採用が実現しました。
魅力的な販売サポート
ニチガンのOEM販売サポートは、生産を依頼した法人向けの特別なサービスです。同社が関わらない商品の相談には応じられないこと、また、商品の仕様や取引条件により販路紹介が難しい場合がある点に注意が必要です。しかし、OEM製品に対するニーズが高まる中でのサポートは、大きな価値を提供しています。
まとめ
ニチガンが展開するOEM事業は、ただの製造を超え、クライアントの販売戦略にまで波及する重要な役割を果たしています。「木のぬくもり」を感じる魅力的な商品を通じて、より多くの人々にその魅力を広め、豊かな日常を提供するための取り組みは、今後ますます注目されることでしょう。