千葉大学発ベンチャーOPQRSTの「OPQRST Nurse」が誕生
千葉大学発のスタートアップ、株式会社OPQRSTは、看護学生や新人看護師向けに開発したAI問診サービス「OPQRST Nurse」を発表しました。このプロジェクトは、クラウドファンディングプラットフォームCAMPFIREで実施され、目標金額の100万円を見事に超え、1,013,000円の支援を受け取りました。これは、支援者52名からの支援によるもので、目標達成率は101%に達しました。
クラウドファンディングの成功
プロジェクトの詳細は公式ページ(
OPQRST Nurse)で確認でき、同社はこの資金を用いて正式版のサービスを2026年7月2日にリリースする予定です。このAI問診サービスは、外来予診と病棟申し送りの2つのシーンに焦点を当てており、学生や新人看護師が安心して練習できる環境を提供します。
看護教育の改革を目指して
看護学生や新人看護師は、患者への予診、先輩への申し送り、医師への報告など、実際の臨床現場で様々なコミュニケーション能力が求められます。しかし、実際の現場では十分な練習の機会がなく、初回の経験がそのまま実践に繋がることが多いのです。OPQRSTは、現役看護師20名へのヒアリングを通じて、65%がこのようなコミュニケーション能力の練習機会を求めていたことを明らかにし、そのニーズに応えた形で「OPQRST Nurse」を開発しました。
サービスの特徴
「OPQRST Nurse」は、医師向けAI問診サービス「OPQRST」の知見を活かし、看護職向けに特化したトレーニングサービスです。すべての症例は学習用にデザインされた仮想症例であり、学生たちはAIとの対話を通じ、情報収集能力や報告能力を高めることが目指されています。
外来予診のトレーニング
このサービスでは、呼吸困難や発熱など外来でよく見られる30の主訴に基づくトレーニングが行えます。AI模擬患者との対話を通じて、患者の背景や性格を理解し、実際の場面に近い問診の流れを身につけることができます。
病棟申し送りのトレーニング
病棟申し送りについては、SBAR(Situation、Background、Assessment、Recommendation)の手法に従って、AI看護師に対して状況を的確にまとめて伝える練習が実施されます。必要な情報を選別し、簡潔に要約する能力を養うことができるため、実践的なスキルを向上させることができます。
即時フィードバックシステム
このAIトレーニングの大きな特徴は即時フィードバックです。学生は対話の結果に基づき、情報の整理や報告内容の不足点を即座に振り返ることができ、自身の成長を実感しやすくなります。更に、対話履歴を保存できるため、教育者も指導に活用でき、学習効果が高まります。
利用プランについて
クラウドファンディングの支援者には特典として先行体験が提供され、一般ユーザーは無料デモを体験可能です。正式版のサービスでは、有料登録が必要となりますが、看護学生や新人看護師が利用しやすい料金プランが用意されています。個人向けには外来予診中心のBasicプランと、病棟申し送りにも対応したStandardプランがあり、法人プランも相談可能です。
今後の展開とコメント
最終的には、外来予診や病棟申し送りからさらに発展させ、医師への報告や急変時の対応など多岐にわたるコミュニケーション能力の育成を目指しています。OPQRSTの代表取締役社長、栁田育孝氏は、「学生の頃にこのようなサービスがあったら良かった」との思いから始まったこのプロジェクトに、多くの人々の期待が寄せられていると感じています。看護学生や新人看護師が自信を持って患者に接するため、今後も努力を続けていく意向を示しました。