照明業界に新たな基準、白色シリコーンインキのJIS規格制定

照明器具用白色シリコーンインキ、JIS規格策定の背景

最近、株式会社朝日ラバーが参画した「照明器具用白色シリコーンインキ塗膜」に関する新たなJIS規格が制定されました。これは、経済産業省の新市場創造型標準化制度を利用し、業界のニーズに対応した品質基準を整えるものです。

この新しい規格は、LED照明の進化に寄与することを目的としており、特に照明器具に使用されるシリコーンインキの品質や評価方法を定めています。この標準化によって、LED照明の高輝度化、省エネ機能や長寿命化への貢献が期待されています。

標準化のプロセス

規格制定にあたっては、朝日ラバーが要求事項や評価基準の提案を行い、各委員から得たフィードバックを基に原案を作成しました。JIS原案作成委員会や分科会での議論を反映し、詳細な評価方法や試験方法が策定されたのです。

JIS規格の内容

制定された規格の概要は以下の通りです。

- 規格名: 照明器具用白色シリコーンインキ塗膜
- 規格番号: JIS Z 8922:2018
- 試験項目: 外観、反射率、白色度、密着性、耐久性、安全性などの評価方法を規定しています。

この規格に準拠した製品の開発は、製品の市場での信頼性を高め、急速な普及を促進することが期待されています。特に、白色シリコーンインキの性能が高まることで、省エネや環境負荷の軽減につながるでしょう。

ASA COLOR RESIST INKの特長

朝日ラバーは、2010年から白色シリコーンインキ「ASA COLOR RESIST INK」を展開しており、ここでの成果も新規格の制定に活かされています。この製品は、高耐熱性、耐光性を持ち、LED照明のニーズに応じた高機能を備えています。

更に、ASA COLOR RESIST INKは、今回制定されたJIS規格を満たしており、顧客の特別な要求にも対応した柔軟な製品開発を進めていく方針です。つまり、より高品質な製品を市場に提供することができるのです。

経済産業省の支援

この標準化の過程では、株式会社武蔵野銀行の協力を得ることができました。経済産業省が創設した新市場創造型標準化制度は、中小企業が優れた技術を客観的に示すことを可能にし、さらに信頼性の向上を図る助けとなっています。

このように、照明器具用シリコーンインキのJIS規格制定は業界にとって大きな節目であり、今後も新たな技術革新を促す基盤となることでしょう。さらなる発展が期待されるこの分野に注目が集まっています。