ゲブルダーバイスの成長
2023-03-15 16:00:01
ゲブルダーバイス、2022年度も成長を続ける物流大手の戦略とは
2022年度の決算を発表したゲブルダーバイス
2023年3月14日、オーストリアに本社を置く国際的な輸送・物流企業ゲブルダーバイスは、2022年度の純売上高が30億1,000万ユーロに達したことを発表しました。この数値は、前年の25億4,000万ユーロから18%の増加を示しており、同社が持続的な成長を遂げていることを証明しています。
ゲブルダーバイスのCEOであるWolfram Senger-Weiss氏は、「厳しい市場環境においても、我々の戦略目標を達成することに意義を見出し、中・東欧、アメリカ、アジアの主要市場での地位を強化し続けている」と述べています。また、自己資本比率も57%から60%に回復しており、企業の基盤の強さを裏付けています。
売上高の詳細
具体的に見てみると、陸上輸送部門の売上高は14億7,900万ユーロで、前年より16%増加しました。この成長は、特にオーストリアや東欧地域における宅配サービスが堅調だったことに起因しています。また、航空・海上部門も前年比で24%増の12億7,200万ユーロを記録し、運賃高騰が背景にあると考えられています。
国際ネットワークの強化
ゲブルダーバイスは、国際的なネットワークを拡大するため、2022年には6,700万ユーロを投資しました。この資金は、自社ネットワークの強化、さらにはドイツ、ハンガリー、ルーマニア、アメリカ、トルコ、ジョージアなどの海外拠点の強化に充てられています。特にトルコとジョージアは、中央アジアや中国との重要なリンクとなります。
デジタル化とサステナビリティへのコミットメント
ゲブルダーバイスは、デジタル化戦略「Best of Both Worlds」を用い、オペレーションとデジタル能力の向上を図っています。新たに導入されるデジタルポータルサービス「myGW」は、お客様の荷物のリアルタイム追跡を可能にし、サプライチェーン全体の透明性を高めることを目指しています。
また、サステナブルな物流を実現するために、2030年までに全拠点においてカーボンニュートラルを目指し、再生可能エネルギーの利用拡大にも取り組んでいます。新たに設置された太陽光発電システムは、その一環として機能しています。
国内市場への影響
日本市場においてもゲブルダーバイス・ジャパンは成果を上げています。2022年度の売上高は2,780万ユーロで、前年を26%上回りました。この成長は、顧客基盤の拡大と輸送料の上昇によるものです。代表取締役のステファン・アビ氏は、「市場環境に厳しい中でも、我々のスタッフが顧客満足を最優先に考えた結果」と強調しました。
今後の見通し
2023年はロジスティクス業界の再正常化が期待されていますが、依然として地政学的な要因やインフレといった不安材料が残ります。しかし、Wolfram Senger-Weiss氏は「この1年で我々は財務基盤を強化し、イノベーションを推進してきた。今後も顧客ニーズに応えていく」と自信を示しています。ゲブルダーバイスは、今後も成長軌道に乗り続けることを目指しています。
会社情報
- 会社名
-
ゲブルダーバイス株式会社
- 住所
- 東京都中央区新川1-17-25KDX東茅場町三洋ビル6階
- 電話番号
-
03-6280-5530