額賀澪が贈る新たな読書感想文の形
2025年6月4日、株式会社ポプラ社から新たな児童書『読書感想文が終わらない!』が発売されました。著者は、青春小説で多くのファンを持つ作家・額賀澪氏。読書感想文は、子どもたちにとって特に難しい宿題の一つですが、この物語はその認識を一新させる内容です。
優しい言葉でモヤモヤを解消
感想文を書く際の「どの本を選べばいいのか?」「読書が苦手」「自分の気持ちを表現するのが難しい」そんな悩みを抱える子どもたちに、この本は強力なサポーターとなります。物語は主人公・フミちゃんを通じて、共感を呼ぶ様々なエピソードが展開され、心の中の「モヤモヤ」を一つずつ解きほぐします。
小学校高学年からの読者を想定して書かれているため、無理なく読み進められるのも魅力です。彼女が出会う5人の少年少女が、フミちゃんの助けを借りながらそれぞれの読書感想文を書いていく過程は、思春期の揺れ動く心情を巧みに描写しています。
読書感想文がもたらす気づき
この本の中で特に強調されているのは、「本を読み、気持ちを書くことの大切さ」です。読書感想文の作成を通じて、自分自身を見つめ直し、気持ちを言葉にすることでより深く自己理解を進められる可能性があります。実際、感想文を書いた児童たちからは「無限に書ける気がした」「自分に素直になれた」といった前向きな声が多数寄せられています。
幅広い年齢層に響くストーリー
この物語は、今悩んでいる10代の読者だけでなく、その親や、かつて苦い思い出を持つ大人たちにも共感を呼びます。若者たちが抱える不安や寂しさ、モヤモヤが軽くなり、心が晴れる瞬間を体験できる一冊として位置づけられています。読書を通じて得られる感動や発見が、全世代の心を打つでしょう。
読者の声が後押し
物語の刊行に先立ち、小中学生やその保護者に向けて読者モニターが募集されました。その結果、苦労していた読書感想文が「自分のことを書く」楽しさが発見できたという声や、心のモヤモヤが解消されたとの感想が寄せられました。これは、読書感想文を書くことが単なる課題ではなく、自分を表現するための貴重な手段であることを示唆しています。
書くことが持つ力
さらに、巻末には著者・額賀澪氏による「書くコツ」コラムが収録されており、読者が次に何を書くかを楽しみにさせてくれます。このように、感想文を書くことが新たな一歩を踏み出す手助けとなることを伝える内容が詰まっています。読書感想文が「書けるかも」ではなく「書きたい」に変わる瞬間が、本書を手に取ることで実現されるかもしれません。
まとめ
『読書感想文が終わらない!』は、子どもたちが抱える課題を優しく受け止め、導いてくれる物語です。額賀澪さんの作り出した世界と、satsukiの挿絵が織りなす魅力が詰まったこの本は、読書感想文に苦しむ全ての人々にとって、きっと心に残る一冊になるでしょう。
書誌情報
- - タイトル: 読書感想文が終わらない!
- - 著者: 額賀澪
- - イラスト: satsuki
- - 定価: 1,760円(10%税込)
- - 対象年齢: 小学校高学年以上
- - 仕様: B6判・239ページ
- - 購入リンク: ポプラ社 / Amazon