LTE Cat.1 bisに対応した新型マイクロゲートウェイiG350Bの登場
株式会社IDYは、新たに LTE Cat.1 bis に対応したワイヤレスIoM®マイクロゲートウェイ「iG350B」を開発しました。2025年10月より販売を開始するこの製品は、低コストかつ省電力でIoTやM2M通信に対する解決策を提供します。現代社会で急速に求められる通信インフラの進化を背景に、IDYは3Gサービスの終了に対応するため、新しい技術の導入を急いでいます。
背景
世界中で3Gサービスが終了しつつある中、 IoTおよびM2M通信の進展が大きな注目を浴びています。アメリカではすでに2022年に大手通信会社が3Gサービスを停止し、欧州やアジアでもその波が広がっています。日本においても、KDDIは2022年3月、ソフトバンクは2024年1月に3Gサービスを終了すると発表。NTTドコモも2026年にはサービスを停止するとのことです。この状況は、特に産業機器やIoTシステムにおいて、新しい通信技術へ迅速に移行する必要があることを示しています。
こうした要件を満たすため、IDYの新製品「iG350B」が登場します。このマイクロゲートウェイは、既存のLTEインフラを活用しつつコストや電力消費を抑えることができる点から、多くの企業からの関心を集めています。
LTE Cat.1 bisの特性
新しい LTE Cat.1 bis は、従来のCat.1の二本のアンテナを一つに簡素化し、小型化を実現しました。これにより低コストな導入が可能になり、既存のLTE網を利用できるため、新たな投資が不要です。また、低消費電力で安定した通信を行えるため、急速に成長する産業分野での活用が期待されています。
iG350Bの特長
この新型マイクロゲートウェイ「iG350B」は、さまざまな外部インターフェースを備えています。具体的には、UART×2、アナログ入力×2、DIO×1、USB2.0 Deviceがあり、多様な機器との接続が可能です。さらに、通信機能にはLTE Cat.1 bisに加えてAPモード対応のデュアルバンドWi-Fi 4とBluetooth® Low Energy 5.3が含まれています。GNSSによる位置情報取得機能も備えており、物流やインフラ分野での利用が想定されています。
iG350Bは、外付けバッテリーでの運用もサポートし、ローエネでの稼働が可能です。また、ソフトウェアは顧客のニーズに応じてカスタマイズ可能で、特定の用途に最適化できます。サイズはコンパクトで125×68×23mmと、実用性も考慮されています。
利用が期待される分野
iG350Bは広範な用途が見込まれています。例えば、物流現場では車両動態管理や位置追跡、工場ではセンサーの監視やリモートメンテナンス、そしてインフラ設備の遠隔監視や環境計測などが挙げられます。既存のLTE網を利用して迅速に導入できるため、低コストかつ効率的なIoTシステムの構築が期待されます。
まとめ
株式会社IDYの新型マイクロゲートウェイ「iG350B」は、今後の産業用通信ニーズに応える革新的な製品です。IoTの発展を推進するための重要なステップとなることでしょう。この技術の進化がもたらす影響に注目が集まります。