寄付文化を支えるコングラントの成長と新たな出資の展望

株式会社ジェネシア・ベンチャーズが運営するGenesia Venture Fund 3号（GV-3）が、コングラント株式会社に追加出資を行ったことが、このたび発表されました。コングラントは、ソーシャルセクターや企業向けに「寄付DXシステム」を提供するスタートアップで、導入団体数は2,800以上に達し、寄付流通総額は80億円を超えているといいます。

コングラントの成り立ちと成長

コングラントは2020年に設立され、迅速な寄付手続きの実現を目指しています。寄付募集、決済、顧客管理（CRM）の機能を一元化して提供。これにより、団体は手軽に寄付を募集でき、寄付者にとっても快適な寄付体験が提供されます。特に注目すべきは、カード決済の迅速な反映や多様な決済手段の選択肢です。これにより、寄付者は自分に合った方法で寄付できる利便性が確保されています。

寄付文化の課題

日本における寄付文化の発展には、いくつかの課題が指摘されています。特に「善意に頼りすぎている」という点が大きな問題です。アメリカと比較すると、税優遇措置や寄付金控除の対象となる団体の数が少なく、寄付が進みにくい環境が存在します。コングラントはこれに対し、新しい寄付システムの整備を通じて、寄付者がより支援しやすい環境を作ることを目指しています。

新たな取り組み

コングラントは大企業との連携を深め、寄付体験を向上させる取り組みを積極的に進めています。具体的には、スマート寄付アプリの開発を通じて、大企業の従業員を含む一般市民に寄付の機会を提供しようとしています。また、企業の社会貢献活動をサポートするため、社内イベントの支援や、認定NPO法人に特化したカンファレンスの開催も計画されています。

出資の意義

ジェネシア・ベンチャーズの田島聡一代表は、急成長を目指さないスタートアップでも社会にとって重要な挑戦は数多く存在し、コングラントはその一翼を担っていると述べています。寄付文化の醸成を通じ、日本だけでなくアジア圏においても寄付エコシステムを整えることが求められています。

今後もコングラントは、寄付を支えるために様々な機会を提供し、より幅広い支援者と受益者を結ぶ架け橋として活動を続けていくでしょう。これからの寄付文化の成長に目が離せません。

【会社情報】
コングラント株式会社
設立：2020年5月11日
所在地：大阪府大阪市西区江戸堀1-22-17 江戸堀イーストビル6F
代表者：佐藤正隆
【WEB】コングラント公式サイト

株式会社ジェネシア・ベンチャーズ
設立：2016年8月
所在地：東京都渋谷区道玄坂1-10-5 渋谷プレイス3F
代表者：田島聡一
【WEB】ジェネシア・ベンチャーズ公式サイト