ジュエリーとエスキース
2024-07-31 10:43:27

ジュエリーデザインに込める想いとエスキースの重要性

エスキースが生み出すジュエリーの深み



ジュエリーデザインにおけるエスキースとはどのようなものでしょうか。それは、デザインの基盤となる思いや価値観を反映させるための重要なプロセスです。エスキースは、単なるスケッチ以上の意味を持ち、クライアントの心の奥にあるイメージを引き出し、それを視覚的な形に変えていくことを指します。

エスキースの出発点



私がエスキースの重要性を認識したのは、建築家の小宮栄先生との対話からです。彼は、建築においてクライアントの心の中にある漠然とした想いを形にすることが最も重要だと語りました。この考え方は、ジュエリーデザインにも通じており、クライアントがどんなイメージを持ち、どんな願いを抱いているのかをすくい上げる作業が不可欠です。

クライアントの価値観を理解する



小宮先生は、私は住宅設計をメインにしていますが、クライアントの心にある住宅へのイメージを、言葉や線でのスケッチを通じて描き出します。彼は、建築の制約を理解した上で、いかにその中でクライアントの意向を反映させるかを考えています。この過程で、クライアントの思いや願いをしっかりと描き出すことが、建築家の本質的な役割だと信じています。

美しさと感動を追求



「住宅は住むための機械」というル・コルビジェの言葉がありますが、それは建物が基本的な機能を満たすことが前提という意味合いを持ちます。しかし、小宮先生にとっては、感動が込められた住宅が、同時に機能を果たすべきだという考え方が根底にあるのです。これには、クライアントの心の中に潜む価値観が根本的な要素として関わっています。

独自性と物語のある設計



設計には、クライアントや家族の大切にしていることを反映させるストーリーが imbuedされています。例えば、その住居の窓の配置は、施主が好きな音楽のリズムを表現したり、家族の好みを最大限に活かしたりします。このように、クライアントとの対話から得られる情報が、特別なデザインを生むのです。音楽や家族の思い出といった要素が、デザインの中でどのように生かされるのか、一つ一つが物語を形作る過程は、非常に興味深いものです。

ベーネ銀座サロンとエスキース



私がオーナーを務めるベーネ銀座サロンにおいても、小宮先生には設計をお願いしています。初めてお会いしたとき、私の話をよく聞いてくださり、例に出してくださったのは、ウイリアム・モリスの壁紙でした。サロンの空間にモリスのデザインを最大限に活かすために、何千枚もの壁紙サンプルから一つを選び出すプロセスには、互いのビジョンが見えてきます。

寸法が表す美意識



サロンの扉のデザインも非常に象徴的です。私は、ガーネットの赤という特別な色にさまざまな意味を見出していて、扉がその色になった瞬間は特別な喜びを感じました。この扉の寸法には、色彩と美しさの両方を融合させるための、非常に重要な要素が隠されています。小宮先生が考える寸法の選択は、デザインだけでなく、感情を持った住宅を形成するための大切な部分であると気付きました。

クリエイションへの旅



エスキースはただのスケッチではなく、クリエーションとリアルな物との間を取り持つプロセスです。私たちの目の前にあるものは、すべてエネルギーのある線から始まっています。ブランドや商品のアイデンティティを捉え、クライアントの大切にする価値観をしっかりと形にする。これがエスキースの真髄であり、ジュエリーデザインにおいても重要な役割を果たすものだと感じています。


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会社情報

会社名
株式会社ベーネユナイテッド
住所
山梨県甲府市下鍛冶屋町469-1
電話番号
03-5565-0750

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