秋冬の早朝高血圧に注意!
寒い季節に差し掛かると、早朝高血圧のリスクが高まります。オムロン ヘルスケアの調査によると、約1万5千人分の家庭血圧データを分析した結果、冬には夏に比べて朝の収縮期血圧が平均4.2 mmHgも高くなるとのことが分かりました。特に、高齢者はその影響を強く受けるという特徴があります。
早朝高血圧の実態
高血圧は脳卒中や心筋梗塞のリスクを高める症状として広く知られています。特に起床後の1、2時間の血圧が高い状態は「早朝高血圧」と呼ばれ、さらなるリスクを引き起こすと言われています。オムロンの分析結果では、外気温が低くなる冬場には、血管が収縮し血圧が上がる傾向があることが明らかになりました。最も低い7月の123.7 mmHgに対し、最も高い12月では127.9 mmHgになることが確認されました。
年代による血圧変動
この調査では年代別に見ると、年齢が上がるごとに血圧が高くなり、季節的な変動幅も大きくなることがわかりました。寒冷刺激や交感神経の活性化が原因となりやすく、冬季には特に注意が必要です。
専門医の浅山敬医師は、冬の早朝に血圧が高くなる傾向について警鐘を鳴らしており、家庭での血圧測定を怠らないことの重要性を指摘しています。
地域差の影響
また、都道府県別に調査したところ、朝の血圧に地域差が見られることもわかりました。高血圧の管理目標を超える人の割合が高い地域(高知県、和歌山県など)もあれば、比較的低い地域(鹿児島県、大分県など)もあります。この地域による差異は、生活習慣や気候条件に起因している可能性があります。
早朝高血圧への対策
家庭で簡単にできる早朝高血圧への対策として、以下の3つの行動をおすすめします:
1.
血圧の測定 : 起床後1時間以内に毎日同じ時間・姿勢で血圧を測定する。
2.
室温管理 : 室温を20度前後に保つことで、寒さの影響を緩和。
3.
保温対策 : 就寝時に腹巻や靴下を用いるなどして、冷えから身体を守る。
これらの日常的なセルフケアは、重篤な疾病の予防につながります。
健康管理アプリ「OMRON connect」
オムロンの健康管理アプリは、測定データをグラフやカレンダーで視覚化し、生活習慣と共に血圧データを管理できます。血圧測定の習慣を身につけることが、健康維持の鍵となるでしょう。
さらに、「血圧朝活キャンペーン」では、全国民に早朝高血圧のリスクを認識し、管理することの重要性を訴えています。日常のちょっとした努力が、健康を守る一助になるのです。