渋谷区の避難所開設をよりスムーズに行うため、能美防災株式会社はアプリ「NHOPS」を提供し、10月27日に避難所開設訓練を実施しました。この訓練は、「つばめの里・本町東」と呼ばれる指定避難所で行われ、職員や地域住民が現場の運営に関する課題を解決するための実証実験の一環です。
NHOPSとは
NHOPS(エヌ・ホップス)は、災害時の避難所運営を支援することを目的としたアプリケーションで、現在開発が進められています。このアプリは、全国の100以上の自治体や関連団体に対するインタビュー結果をもとに、必要な情報を利用者に提供することを目指しています。近年の自然災害の増加を受けて、避難所の開設や運営に関するマニュアルを作成し、訓練を行う自治体が増えていますが、実際の災害時には現場作業を行う職員の不安が残るという課題があります。
実施された訓練の内容
今回の訓練では、避難所での安全点検や資機材の準備過程でアプリ「NHOPS」が活用されました。参加者は、アプリのリアルタイムな指示に従いながら各自の役割を果たしました。特に、アプリのインターフェイスには大きな文字が表示され、視認性が高いことが多くの参加者から評価を得ました。
参加者の声
訓練を受けた人々は、「NHOPS」を使用したことで、避難所に特化した内容が理解しやすく、さまざまな年齢層に配慮された設計で好印象を持ったと語りました。具体的には、全くの無知な状態でもアプリを眺めるだけで資機材の設置や準備が行える手軽さが特に良かったとの声があります。従来のマニュアルが持つ複雑さや難しさに対し、アプリはシンプルで直感的に操作できるため、誰でも扱える可能性を感じられるとのことです。
関係者のコメント
渋谷区の防災課長、菊地氏は「災害時の避難所開設の現状では、運営する方々に過度の負担がかかる」と指摘し、NHOPSがもたらす利点に期待を寄せています。特に、地域によって異なる避難所の課題に対して、NHOPSが提供するソリューションは、「誰でも開設できる」状態を提供し、避難所の質の維持に寄与すると考えています。
最後に
能美防災株式会社は、引き続きNHOPSの開発を進めており、実証実験に参加してくれる自治体を積極的に募集中です。災害時の課題解決に向けた取り組みが広がる中、本アプリが果たす役割にますます注目が集まっています。興味のある自治体は、ぜひ同社へお問い合わせください。