新卒定着の鍵は適職意識
2022-03-23 15:00:04
新卒の定着率向上に必須!適職意識を高める職場環境とは?
近年、企業にとって新卒社員の定着率向上は喫緊の課題となっています。せっかく採用した社員が早期に離職してしまうと、企業は採用と育成にかけたコストを回収できず、大きな損失となります。また、新卒社員にとっても、就職活動に費やした時間と労力を考えると、早期離職は大きな痛手と言えるでしょう。
公益社団法人全国求人情報協会が実施した「2021年卒新卒者の入社後追跡調査」では、新卒社員の入社前後の就業意識について興味深い結果が明らかになりました。
調査によると、入社前に「転職志向」であった新卒社員の約3割が、入社後に「勤続志向」に転じていることがわかりました。この変化の要因として、入社後の仕事内容や職場環境が大きく影響していると考えられます。
特に注目すべきは、入社後に「自分はこの会社で仕事をするのに向いていそうだと感じた」という「適職意識」を持つことができた新卒社員は、高い確率で「勤続志向」を持続しているという点です。逆に、入社前に「勤続志向」であったとしても、入社後に「適職意識」を感じることができなかった社員は、「転職志向」に転換している傾向が見られました。
この調査結果から、企業が新卒社員の定着率を高めるためには、採用活動に加えて、入社後に「適職意識」を獲得できるような職場環境を整備することが非常に重要であると言えるでしょう。
では、具体的にどのような職場環境が「適職意識」獲得に繋がるのでしょうか?
調査では、現在の仕事や将来の仕事に加えて、個人的なことも相談できる機会や相談者がいること、先輩が後輩を指導する雰囲気があること、さらにはお互い助け合う雰囲気があることが、「適職意識」獲得にプラスに働くという結果が出ています。
一方、人材不足や納期などにいつも追われている職場や、恒常的な残業がある職場は、「適職意識」獲得にマイナスの影響を与えるとされています。
新卒社員にとって、入社後の最初の数年は、社会人としての基礎を築き、自分自身のキャリアパスを考える上で非常に重要な期間です。この期間に「適職意識」を持つことができれば、その後も長く働き続けたいという気持ちに繋がり、結果として企業にとっても大きなメリットとなります。
企業は、新卒社員が安心して仕事に取り組める環境を提供することで、彼らの「適職意識」を高め、定着率向上に繋げることが可能になるでしょう。
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