IUU漁業対策強化を要請
2024-03-01 16:30:05
「海の奴隷」救出活動家と連携し、日本政府にIUU漁業対策強化を求める要望書提出
世界的な課題として認識されている「IUU(違法・無報告・無規制)漁業」への対策強化を求める要望書が、2024年3月1日に水産庁長官に提出されました。提出したのは、WWFジャパンやシーフードレガシーなどの団体で構成されるIUUフォーラムジャパンです。
この要望書は、IUU漁業の根幹である「特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律(以下、水産流通適正化法)」の強化などを求める内容となっています。東南アジアの漁業現場で奴隷労働者として働かされる人々「海の奴隷」の救出活動に取り組み、2017年のノーベル平和賞にノミネートされたパティマ・タンプチャヤクル氏も要望書提出に立ち会いました。
IUUフォーラムジャパンは、海外の11団体と共に、水産流通適正化法の輸入規制強化やIUU漁業撲滅に向けた国際的なプラットフォームへの参画を求めています。こうした施策は、IUU漁業によって調達された水産物の国内市場への流入を防ぎ、持続可能な水産資源の管理に貢献すると考えられています。
要望書を受け取った水産庁長官は、日本政府としてIUU漁業対策の強化について検討していくと表明しました。WWFジャパンの植松周平氏は、IUU漁業由来の水産物は不当に安価で、日本市場への流入が国内の漁業者の経済状況を悪化させる要因になっていると指摘しています。
一方、パティマ・タンプチャヤクル氏は、日本の水産業の未来を担う人々との出会いや、タイにはない水産高校の存在を通して、IUU漁業対策を進める上では、漁船労働者を含む関係者の意見を反映することが不可欠だと述べています。日本の水産業が持つ先進的な取り組みや制度を参考に、IUU漁業の撲滅に向けたリーダーシップを発揮できることを期待しています。
会社情報
- 会社名
-
IUUフォーラムジャパン
- 住所
- 東京都中央区銀座8-14-9デュープレックス銀座タワー8/14 201(シーフードレガシー内)
- 電話番号
-
03-6884-6496