海とセーリングの魅力
2025-01-17 16:04:25

横浜で開催、海とセーリングの魅力を探る特別講座

横浜で開催、海の未来を考える特別講座



令和7年1月9日、横浜の象の鼻テラスで「海へ。パラセーリングで世界を目指す~海とセーリング、その尽きない魅力」をテーマにした、ヨコハマ海洋市民大学2024年度の第8回講座が盛況に開催されました。この講座は、豊かで美しい海を次世代に引き継ぐため、海を通じて人と人がつながるプロジェクトとして、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として行われました。

イベントには39名の参加者が集まり、講師にはオリンピック代表として活躍したパラセーリングのアスリート、丹羽巧選手を招きました。彼は2014年に事故に遭い義足での生活を余儀なくされましたが、その困難を乗り越えてパラセーリングの世界で大きな成果を上げています。彼のようなアスリートの存在は、障がいを持つ人々に希望を与え、チャレンジ精神を刺激します。

丹羽選手の競技人生


丹羽選手はちょうど首都圏での高校生活をスタートさせた頃にヨットに出会い、その魅力に取りつかれました。しかし19歳のとき、思わぬ事故により右足を切断することになります。「落ち込んだ時期もありましたが、パラセーリングによって前向きになれました。」と丹羽選手が語る姿から、その挑戦の軌跡が感じられます。

事故を経て、彼はパラセーリングに魅了され、すぐにトレーニングに取り組み始めます。2015年、リオデジャネイロでのパラリンピック予選に照準を合わせ、同年から国内での経験を重ねていきました。多くの試合を通じて進化していく彼ですが、最初の予選は残念ながら大敗に終わります。グローバルなスポーツシーンにおいて、非常に厳しい壁を感じた彼は、さらなる挑戦を決意します。

セーリング競技の魅力


講座では、セーリングがどのようなスポーツであるか、細かく説明されました。スタートや航行の複雑さ、自然条件との戦いや、他の艇との駆け引きなど、多様な要素が絡み合いながら競技が進行します。特に、風の流れや潮の動きが結果を大きく左右する点が印象的でした。丹羽選手は「勝敗の要因は自然環境への瞬時の適応力」と語り、これまでの自らの経験を踏まえた奥深い見解を示しました。

また、彼が取り組むハンザクラスでは、障がい者と健常者が同じフィールドで競い合うことができるため、すべての人が平等に楽しめるという点で大変魅力的です。セーリングを通じて、多様なバックグラウンドを持つ選手たちが互いに支え合う姿が強く印象に残ります。

2023年世界選手権を経た思い


2023年にオランダのハーグで行われた世界選手権では、丹羽選手は日本チームの一員として挑戦しました。オリンピックの出場権がかかる大会であり、多大なプレッシャーの中、見事に銀メダルを獲得します。彼の言葉には、選手としての使命感と同時に、日本のセーリング界における進展を期待する気持ちが溢れていました。

丹羽選手はインクルーシブ・セーリングの普及に尽力しており、すべての競技者に公平な環境を提供するための日々の取り組みを紹介しました。このように、障がいを持つ選手と健常者が共に協力し、尊重し合う競技文化は、未来への希望を感じさせるものでした。

参加者の反響


講座の終了後、参加者からは「パラセーリングに対する理解が深まった」「身体的障がいを抱えながらも挑戦し続ける姿に感動した」といった声が寄せられました。多様性やインクルーシブへの理解を深めることができた貴重な時間でした。

このように、ヨコハマ海洋市民大学は、横浜の海に関わる社会課題を考え、行動する市民を育てるための重要な役割を果たしています。今後もこのような講座を通じて、海の魅力と社会的意義を多くの人々に伝えていってほしいものです。


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電話番号
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