大阪・関西万博に展示される「安診ネット カイゴDX」
2025年に開催される大阪・関西万博において、福岡県の芙蓉開発株式会社が介護総合管理システム「安診ネット カイゴDX」を展示します。このシステムは厚生労働省の公募に採択され、介護業界における革新を目指しています。
介護業界の根本的な課題を解決する
近年、2040年問題と言われる未来の介護業界の課題が浮き彫りになっています。生産年齢人口の減少と高齢者人口の急増が予想される中、
生産性向上と
重度化防止が必須となっています。そこで「安診ネット カイゴDX」は、AIを活用して健康リスクを個別判定し、バイタルデータをもとに重度化を防ぐ高精度な管理が可能です。
具体的には、バイタルサインの測定にアクセスし、それをAIが自動分析することで、介護現場の健康管理の質を向上させます。実績としては、第三者施設での導入から1年で肺炎患者の発生を半減させた事例も報告されています。
さらに、介護業務の
生産性向上も実現しています。介護、看護、リハビリなど複数職種を対象にした専用システムの導入により、実際に介護士の業務時間が1日あたり約50分減少したというデータもあります。これにより、職員は利用者への関与を深める時間が生まれ、仕事のやりがいも向上しています。
大阪・関西万博の展示概要
大阪・関西万博では、健康とウェルビーイングウィークの一環として、2025年6月21日から29日まで、EXPOメッセ「WASSE」にて展示される予定です。本ブースは「現代」をテーマに構成されており、多様な年代を設定した架空の主人公が各年代の課題を解決するためのテクノロジーを紹介します。
具体的なストーリー設定
展示に際しては、30代の主婦、髙橋亜美さんが主人公として描かれます。彼女は特別養護老人ホームで介護士として働き、知識を生かして「安診ネット カイゴDX」を利用しています。このシステムによって、彼女の日々の業務が効率化され、職場でのストレスが軽減、さらに自宅での子どもとの時間が増えるなど、生活の質も向上したと言います。
業務の効率化は、ただ単に時間を削減するだけでなく、介護士たちの仕事に対するモチベーションややりがいをも高めているのです。これにより、現代の介護業界が直面する数多くの課題に対し、実践的かつ科学的なアプローチが取られています。
介護業界の未来を見据えた技術
安診ネット事業の部長である前田氏は、「このような展示を通じて介護における先進的な技術が広まり、福祉の重要性が再認識されることを願っています」とコメントしています。介護の国際的な評価向上やエビデンスに基づくアプローチの拡大が期待されています。
まとめ
「安診ネット カイゴDX」は、未来の介護業界に必要な効果的なシステムとして、多くの期待を集めています。大阪・関西万博での展示を通じて、その姿が全国に広まることを期待しつつ、介護の形が変わる一歩を踏み出すことでしょう。