インドネシアで新たな物流人材育成が始まる
インドネシアで先日、国際物流シンポジウム「INDONESIA LOGISTIC & DRIVER 2025」が開催されました。このイベントは、株式会社TDGホールディングスが主催し、株式会社インドネシア総合研究所が全面的に支援を行う形で行われました。
シンポジウムの背景
インドネシアでは物流需要が急速に拡大しており、一方で日本でもドライバー不足が問題視される中、国を超えた人材育成の枠組みが求められています。本シンポジウムでは、日本の高い安全基準を持ち、職業倫理を備えた「プロフェッショナル・ドライバー」を育成し、インドネシアの人材が国際的に活躍できる基盤を作ることを目指しています。
シンポジウムの特徴と内容
このシンポジウムには、インドネシアの政府機関や教育機関、日本の企業から多彩な参加者が集まりました。特に、トランスジャカルタの社長やインドネシア国家警察の幹部、さらには大学の学長らが講演を行い、物流人材育成の新たなモデルについて意見を交わしました。
1. 専門職としてのドライバーの再定義
シンポジウムの冒頭、株式会社インドネシア総研の代表であるアルビー氏は、運転手をパイロットや機関士のような専門職に再定義すべきだと主張しました。これは、知識や技術、安全基準を備えた人材の育成を含むビジョンを示すもので、聴衆から賛同の声が上がりました。
2. 日本式教習システムの導入
TDGホールディングスの加藤代表は、日本の自動車教習所の交通安全教育をインドネシアに導入する計画を発表しました。今後5年間で「特定技能」制度を活用し、1.5万人の物流ドライバーを受け入れる準備を進める意向を示しました。
3. 産官学連携の強化
インドネシア政府の副大臣であるアフリアンシャ氏は、物流ドライバーが国内の雇用の中核を成し、さらに国際的な需要も高まっていると評価しました。加えて、産官学の連携の重要性が認識され、国際競争力のある人材育成の必要が強調されました。
将来への期待
インドネシア総研は、シンポジウムでの合意をもとに、以下の取り組みを加速させていく予定です。
- - 日本式の安全運転技術と職業倫理教育を取り入れたモデル訓練プログラムの構築。
- - 言語、文化、安全基準を含む総合トレーニングの実施。
- - インドネシア国内でのドライバー教育のスタンダード向上を目指す教育体系の高度化。
このような取り組みを通じて、インドネシアの若者が物流のプロフェッショナルとして、国内外で活躍できる場を整備していく所存です。
今後の進展に期待が寄せられています。
開催概要
- - 名称: INDONESIA LOGISTIC & DRIVER 2025
- - 開催地: インドネシア・ジャカルタ
- - 主催: 株式会社TDGホールディングス
- - 支援: 株式会社インドネシア総合研究所
- - 協力: インドネシア労働省、運輸省、国家警察、STIAMI大学 他
株式会社インドネシア総合研究所の紹介
インドネシア市場調査や出張サポートを行う企業で、アルビーが代表を務めています。都内に事務所を構え、コンサルティングなど幅広いサービスを提供しています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社インドネシア総合研究所の担当者までお寄せください。