認定NPO法人SETが「オーライ！ニッポン大賞」で内閣総理大臣賞を受賞

認定特定非営利活動法人SET（以下SET）が、先日開催された「第20回オーライ！ニッポン大賞」にて、内閣総理大臣賞を受賞しました。この賞は都市農山漁村の交流活性化に寄与する活動を評価するもので、SETの取り組みが全国的な評価を受けたことを示しています。

SETは震災をきっかけに設立され、若者と地域が協力することで復興支援を進めてきました。2011年の東日本大震災による影響を受けた地域における若者の役割を重視した活動が、特に評価されたのです。具体的には、2013年からスタートした大学生インターンシッププログラムが大きな成果を上げており、これまで500名以上の大学生が半年間の活動を通じて地域に貢献し、さらに短期プログラムには1,000名以上が参加してきました。その結果、多くの地域住民との交流が生まれ、世代を超えたつながりが形成されています。

また、SETでは修学旅行民泊事業も展開しており、2016年にスタート以来、2024年度までに300軒以上の家庭が延べ14,000人の生徒を受け入れています。受け入れ家庭への謝金総額は1億円を超えており、地域経済にもポジティブな影響を与えています。このように、SETは被災地の復興を越え、持続可能な地域社会の形成に貢献しているのです。

さらに、SETの活動は陸前高田市内での復興だけにとどまらず、近隣地域への交流促進にも力を入れています。若者たちは地域でさまざまな体験を通じて学び、次の世代へその知見を引き継ぐ仕組みが整っています。これが絶え間ない人材の再生産をもたらし、全国の被災地においても画期的なモデルとして注目される要因となっています。

審査委員たちからは「都市の若者が地域に関わるきっかけを作り、地域の人材を再生産している」との評価をいただきました。このように、SETは都市と農山漁村が共生し、交流する新しい仕組みを築く役割を果たしています。

受賞にあたってSETは、地域の皆さまや受け入れ家庭、全国の仲間の支えがあったからこそと感謝の意を表明しています。今後も「一人ひとりの“やりたい”を“できた”に変える」活動を通じて、地域と都市が共に成長できる未来作りに努めていく所存です。