神戸大学とスマートエデュケーションの共同研究
神戸大学とスマートエデュケーションがオンライン保育の進化を目指し、「ICTとドキュメンテーションを活用した家庭との連携ツール」の開発に関する共同研究を開始しました。この研究は、2020年9月1日から2022年3月31日までの1年6か月にわたって行われます。
ドキュメンテーションとは?
「ドキュメンテーション」とは、子どもが遊びや生活の中で見せる好奇心や集中している瞬間を写真とコメントで記録する手法です。この方法は、従来測定が難しかった非認知能力(社会情動的スキル)を定性的に記録できるため、「子ども主体の保育」を実現するための効果的な手段として注目を集めています。
この手法を活用することで、保育者や保護者、園児それぞれの間で対話が生まれ、子どもの世界を広げることが可能になります。
背景
最近の日本の教育分野では、GIGAスクール構想などを通じてICT化が進められています。既に1000以上の保育園や幼稚園、こども園に導入されている「おうちえん」という動画配信サービスを活用し、これまで紙媒体中心で行われていたドキュメンテーションをICT化し、より効果的で教育的な家庭との連携ツールの開発を目指します。
研究の特徴
- - 従来の紙媒体に代わり、ICTを使って保護者が自分のスマホなどからいつでも情報を見ることができる環境を整えます。このことで、情報理解が深まり、活用方法も多彩に広がるでしょう。
- - ICT化による保育者の負担軽減が期待されます。
- - 動画を活用し、教育的意図を視覚的に示すことで、家庭とのコミュニケーションがさらに充実する工夫が施され、非常に効果的な連携が実現されます。
- - 神戸大学附属幼稚園との連携により、実際の保育現場に根ざした実践的なツールが開発され、教育の質を向上させることにも寄与することが見込まれています。
- - スマートエデュケーションは、この研究の成果を活かして、迅速に1000以上の園へ導入することを目指します。
この共同研究は、神戸大学と幼児教育の分野で初めて行われる産学連携の試みです。この新たな連携が、未来の保育環境をどのように変えていくか、注目が集まります。