デジタル証明書の国境越境実証実験
TOPPAN株式会社とRaonSecure株式会社は、デジタル証明書であるVerifiable Credentials(VC)の海外利用に向けた実証実験を開始しました。この実証は、日本のTOPPANと韓国のRaonSecureが協力して行うもので、国境を越えた学生の成績証明書や在学証明書などのデジタルデータを、安全に利用できる環境を構築することを目的としています。
Verifiable Credentials(VC)とは?
VCとは、従来の紙による証明書に代わるデジタル形式の証明書です。スマートフォンに暗号署名を保存したVCを用いることで、成績証明書などの真正性を容易に確認できます。学生が発行元の学校の暗号署名を基に、QRコードを表示したり、NFCを活用したりすることで、迅速かつ安全に個人情報を証明できます。
実証実験の背景と目的
近年、VCはグローバルに普及しつつあり、日本国内ではマイナンバーカードの普及が進んでいます。しかし、VCの越境利用には各国の法規制や技術仕様の違いが障壁となっています。特に大学における証明書の取り扱いに関しては、まだ十分な整備が行われていません。
TOPPANは、セキュアビジネスやDXソリューションを展開しており、RaonSecureは韓国政府のデジタル身分証明書サービスなどで実績を持っています。この二社はVCの国境越えに対する課題を解決するために、共同で実証実験を行うことにしました。
実証実験の詳細
この実証実験は、学校法人創価大学および中央大学校の協力を得て、2026年7月10日に実施されます。
対象者
検証内容
- - 学生の成績証明書や在学証明書などのデジタルデータを国境を越えて円滑に相互接続し、安全に利用できるかを検証します。これは技術的、制度的、ビジネス的な観点から行われます。
各社の役割
- - TOPPAN: 日本の学生に対してデジタル形式で成績証明書などを発行し、RaonSecureのデジタル証明書を検証します。
- - RaonSecure: 韓国の学生の成績証明書をデジタル形式で発行し、TOPPANが発行した証明書を検証します。
今後の目標
両社はこの実証から得られた知見と課題を基に、2027年までに日韓間でのVCの相互運用の手法を確立することを目指しています。将来的には、教育、留学にとどまらず、海外就職や観光、グローバルビジネスなど、さまざまな海外活動においてもこの仕組みを展開する計画です。
本実証を通じて、個人のデジタル証明書が国境を越えて安全に検証される、高度な国際デジタル社会の実現に貢献することを期待しています。これにより、個人情報の安全性と利便性が大幅に向上するでしょう。
まとめ
デジタル化が進む中、TOPPANとRaonSecureによるこの取り組みは、今後の国際社会におけるデジタル証明書の重要性を再認識させるものです。両社の協力により、安全かつ迅速な越境利用が進展することに期待したいです。