八尾市で開催される史跡由義寺跡第6次発掘調査成果展
令和7年度、八尾市の歴史民俗資料館において、史跡由義寺跡に関する第6次発掘調査成果展が始まります。この展示会は、4月18日(金)から7月23日(水)まで行われ、「七重塔を支えた基壇の構造」と題して、古代の日本が生き生きと感じられる貴重な内容が紹介されます。
由義寺の歴史と調査の背景
由義寺は、奈良時代後半に建設されたと考えられ、称徳天皇と道鏡がその造営に深く関与したベースとなる寺院です。長い間、正確な位置は不明でしたが、平成28年に東弓削地区での発掘調査により、奈良時代の瓦片が多数発見され、その後の調査で一辺約20メートルの塔の基壇が確認されました。この重要な発見を受けて、平成30年には「由義寺跡」として国の史跡に指定され、今後の整備と研究が進められてきました。
第6次調査の成果
昨年実施された第6次発掘調査では、七重塔の基壇の下部には、前身建物の部材を用いて地盤が補強されていたことがわかりました。この調査を通じて、塔の基壇の構造やそれに関する歴史的背景が明らかになり、地域の文化遺産の価値が一層高まったといえます。
展示内容と特別講座
今回の展示会では、第6次調査で発見された前身建物基壇の部材を実際に見ることができ、どのように塔の基壇が構築されていたのか、その過程が詳しく紹介されます。展示は、観覧料が大人220円、学生110円で、団体での訪問時には特別料金が適用されます。さらに、毎月第1日曜日には無料観覧日を設けていますので、気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。
また、特別講座「前身建物部材を使った基壇下の地盤補強ー史跡由義寺跡第6次発掘調査成果からー」が、令和7年の5月6日(火・祝)に河村卓講師により開催されます。この講座では、具体的な調査成果をもとにした講義が行われ、参加希望者は当日先着60名の定員となっているので、早めの来場をお勧めします。
アクセス情報
八尾市立歴史民俗資料館は、近鉄電車をご利用の場合、上本町駅や鶴橋駅から河内山本駅で乗り換え、近鉄信貴線の服部川駅下車後、徒歩約8分の距離にあります。自動車でお越しの場合は、近畿自動車道八尾ICを降りた後、国道170号線を通ってアクセスできます。
八尾市の文化遺産に触れる貴重な機会をお見逃しなく!皆様のご来場をお待ちしております。
この展示会は、八尾市の歴史的な魅力を発見する良い機会となることでしょう。ぜひ、由義寺の豊かな歴史と、今回の調査成果を通じて、古代の日本へ思いを馳せてみてはいかがでしょうか。