環境保全を考える
2021-10-27 08:00:03

廃棄漁網を再利用したエコバッグ「e-umi bag」誕生の裏側

環境保全をテーマにした新たな試み



河北新報社は、環境問題に対する関心を高めるために「e-umi bag(いーうみばっぐ)」という新しいエコバッグを制作しました。このバッグは、廃棄予定であった漁網を再利用したもので、持続可能な社会を目指すための重要な一歩を示しています。日本は海に囲まれた島国であり、海洋汚染は深刻な問題となっています。年々積もるプラスチックゴミの量は、年間で2万から6万トンにも上るとされています。

この問題を前にして、河北新報社は「宮城の海を守りたい」と考え、その具体的な行動として「e-umi bag」の製作を決意しました。

漁網の再利用



「e-umi bag」は、宮城県漁業協同組合の協力を経て、宮城県内の漁業者から譲り受けた漁網を生まれ変わらせたものです。特に石巻市で受け取った漁網は、海藻や砂などを取り除き、黒色とえんじ色に染め直す工程が行われました。漁網はその性質上、単純な機械加工には向かないため、熟練の職人の手により一つ一つ丁寧に裁断され、縫製されました。その際、合成洗剤を使用せず、環境に配慮した方法で洗浄が行われました。

デザインには、漁を意識した独特な金具と紐の構造が用いられています。これにより、単純な一枚の網がエコバッグへと変貌を遂げます。

販売と収益の寄付



「e-umi bag」は、宮城県の百貨店「藤崎」や東京のセレクトショップ「New Stand Tokyo」、さらにオンラインストアなどで販売されます。販売価格は3,278円(税込)で、100個限定の販売となっています。この売上の一部は、海洋環境保全に取り組む一般社団法人「石巻海さくら」に寄付される予定です。これにより、実際に環境保護につながる取り組みが進むことが期待されています。

宮城の大切な資源



河北新報社は、宮城の「海」を守る活动「e-umi miyagi」を立ち上げた背景には、地元の資源に対する深い愛情と責任感が根底にあります。リサイクルや再利用が求められる現代において、漁網という資源が新たな形で利用されることになったのは、地域密着型の活動によるものです。この取り組みは、環境への配慮を持つ製品の販促のみならず、地域の漁業者との連携を強化し、地域経済にも貢献するものです。

まとめ



「e-umi bag」は、リサイクルと環境保全をテーマにしたエコバッグとして、私たちが日常生活で環境意識を高めるきっかけになればと考えられています。私たちが普段何気なく使っている製品の裏には、多くの人々の思いと努力が詰まっています。このエコバッグを持つことが、少しでも海洋環境保全につながることを願ってやみません。

会社情報

会社名
株式会社 河北新報社
住所
宮城県仙台市青葉区五橋1-2-28
電話番号

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